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【Bリーグ】群馬クレインサンダーズで日本代表も狙う八村阿蓮の覚悟 「兄は兄、自分は自分」

 

【Bリーグ】群馬クレインサンダーズで日本代表も狙う八村阿蓮の覚悟 「兄は兄、自分は自分」
群馬クレインサンダーズでプレーする八村阿蓮 提供:群馬クレインサンダーズ

2021年12月、群馬クレインサンダーズにある選手の加入が発表された。

その名は八村阿蓮

東海大学出身、3年次にはサンロッカーズ渋谷に特別指定選手として加入、そして昨年、群馬クレインサンダーズの入団が発表されプロとして歩み始めた。

八村がバスケットボールを始めたのは、中学生になってからだった。それまでは野球やサッカー、陸上などを経験した。「屋外スポーツばかりだったので室内のスポーツもいいな」とバスケットボールを手に取った。色々なスポーツを経験したからこそ、「激しいスポーツで、展開も早く観ていてもプレーしていても楽しい。エキサイトする場面が多い」というバスケットボールの魅力を知り夢中になった。

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■Bリーグ開幕でプロを意識

たしかに、バスケットボールは観客席からコートが近いからこその迫力が味わえる。目の前で選手たちが縦横無尽に動き回り、スピード感やジャンプの高さなどに驚かされる。また、コロナ禍の今、声を出しての応援に制限があるため、いつも以上にボールを床につく際のダムダムという音やバッシュが擦れる「キュッキュッ」という音がよく聞こえる点も注目してほしい。

群馬クレインサンダーズに加入した八村阿蓮 提供:群馬クレインサンダーズ

仙台大学附属明成高校へ進学。Bリーグが開幕しプロへの道を意識し始めた。Bリーグが開幕したのは2016年9月22日のこと。「2つのリーグに別れていた頃は、環境面で問題があると聞いていてプロになりたいとは思わなかった。ただBリーグが出来て僕も日本でプロとしてプレーしたいな」と徐々に気持ちに変化が生まれた。リーグが統一され環境面も改善されてきた。また「bjリーグ時代の試合も観ていたが、その頃と比べて年々観客も増えている」ことも理由だった。Bリーグ発足から6シーズン目の今、残念ながら新型コロナウイルス流行後の試合開催では観客の動員数に制限がかかることもあるが、それでも「今最も盛り上がりを見せていて勢いがあるスポーツ」とリーグの成長を確かに感じている。

そんな八村がBリーグの扉を開いたのは昨シーズン、2020-21シーズン。名門・東海大学在学中に、サンロッカーズ渋谷へ特別指定選手として加入し10試合に出場した。「初めてのプロとしての生活の中、選手やスタッフのみなさんが親しみやすくしてくれて有意義な時間だった」と振り返る。「外国籍の選手がいる」という大学バスケとの大きな違い。「高さや強さがある。真っ向から勝負しても体格差があり勝てない。それでも上手くブロックを交わすスキルを身につけたい」と課題が見つかった。その反面、「東海大学では賢くディフェンスをするということを常に考えていた」が「スマートに相手の弱点を突く」という自身の強みがプロの舞台でも通用すると手応えを得た。

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そして2021-22シーズン。八村が活躍の場として選んだのは群馬クレインサンダーズだった。2021年12月17日には入団会見も行われた。群馬ではこれまでとは異なるポジションに挑戦をしている。入団から4カ月、「スモールフォワード(3番)のポジションに慣れてきたところ」と語る。これまで学生時代は、センター(5番)やパワーフォワード(4番)というポジションでプレーをしてきたため、「ゴール下で主にプレーをしていた。今は外でプレーをしなければならないがワークアウトも含めしっかりいい準備ができている」と、新たなチャレンジにも充実感があるようだった。

群馬クレインサンダーズでプレーする八村阿蓮 提供:群馬クレインサンダーズ

まずは「同じポジションの選手を相手に守ることがもっとも大事。外国籍の3番ポジションの選手もBリーグには増えている。僕ならフィジカル面で守ることが出来る。相手の外国籍が小さければポストアップもできるしアドバンテージになる」と分析。さらに群馬は「セットプレーにそこまでこだわらず、1対1で果敢に攻めていくプレースタイル」のためより一層積極性も求められる。「もっとシュートを狙いに行かないといけない」と得点面の目標をまた新たに掲げた。