今週は東京競馬場で毎日王冠(芝1800m)が行われる。かつてはサイレンススズカvsエルコンドルパサーvsグラスワンダーというドリームマッチが実現したレース。3歳馬が古馬との戦いに身を投じ、マイラーも中距離馬も参戦可能な距離だからこそ「異種格闘技戦」が見られるのだろう。
この記事ではデータ面から毎日王冠を紐解き、攻略への糸口を見つけていきたい。
◆【毎日王冠2021予想/データ攻略・後編】狙うは「人気薄3着」のヒモ荒れ 注目は東京への舞台替わりがプラスに働く穴馬
■ダノンキングリーを後押しする「ふたつの100%データ」とは
年明け初戦となった安田記念で待望のGI制覇。グランアレグリアを下す大金星をあげたダノンキングリー。GI馬として臨む秋初戦。前走がフロックではないことを証明したい一戦だが、ここで取り上げたいデータはこちら。
・ディープインパクト×Storm Catの配合馬【3-1-0-0】
該当馬はエイシンヒカリ、リアルスティール、サトノアラジン。残る1頭は2019年の勝ち馬であるダノンキングリー自身だ。芝1800mでは【3-0-0-0】と負け知らず。この距離で下した相手はアドマイヤマーズ、アエロリット、インディチャンプ、ラッキーライラックとGI馬がズラリと並ぶ。マイル-中距離戦線の制圧に向けて視界は良好と言えよう。
■シュネルマイスターの追い風となる「サンデーレーシング」
そのダノンキングリーと安田記念で接戦を演じたのが3歳馬シュネルマイスター。間隔の詰まったローテーションで臨んだ当時。必ずしもベストコンディションとは言えないなかでの好走は高く評価できるもので、はたして逆転の目はあるのか。 追い風となるデータがこちら。
・サンデーレーシング所属馬【2-2-0-2】
さきほど名前が挙がったリアルスティール、アエロリットもこれに該当。毎日王冠×サンデーレーシング所属馬はゴールデンコンビといって差し支えないレベルにある。毎年のように秋の東京で「無双状態」にさしかかるC.ルメールが跨る本馬。鞍上の力を借りつつ、狙うは古馬超えだ。
後編ではデータ面から浮上する毎日王冠の穴馬候補2頭を紹介する。
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毎日王冠2021・京都大賞典2021予想コラム一覧
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著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。