【ボクシング】村田諒太や井上尚弥だけじゃない 年内予定の“国内外注目ファイト”を一挙おさらい

テレンス・クロフォード(左)とショーン・ポーター(C)Getty Images

11月、12月は国内外でボクシングの世界タイトルマッチが目白押しだ。予定されている主な注目カードを日付順に振り返ってみたい。

◆井上、井岡に続く日本人は誰だ? 海外専門誌が“日本選手限定”PFPランキングを発表

■P4Pに名を連ねるクロフォード、ロペスが登場

今月はパウンドフォーパウンド10位以内に入るスター選手が2人登場する。まずは、11月20日(日本時間21日)、WBO世界ウェルター級王者のテレンス・クロフォード(米国、37戦全勝、28KO)が元IBF、WBC同級王者であるショーン・ポーター(米国、31勝3敗1分、17KO)の挑戦を受ける。

オッズではスイッチヒッターのチャンピオンが有利だが、挑戦者はエロール・スペンスやキース・サーマン、ヨルデニス・ウガスといったビッグネームとも対戦経験がある歴戦の勇。持ち前の攻撃力でクロフォードのアウトボクシングを崩せるかがポイントだ。

27日(同28日)には、ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)を攻略して世界ライト級4団体を統一したテオフィモ・ロペス(米国、16戦全勝、12KO)が、IBFの指名挑戦者ジョージ・カンボソスJr.(豪州、19戦全勝、10KO)と対戦。ロペスにとっては、ロマチェンコとの再戦、あるいはスーパーライト級の4団体王者ジョシュ・テイラー(英国)とのビッグマッチを控えた通過点。「1ラウンドでぶっ飛ばす」と自信満々だ。

■尾川、井上、谷口が世界タイトルマッチ

ロペスのアンダーカードでは、尾川堅一(25勝1敗1分1NC、18KO)がIBF世界スーパーフェザー級王座決定戦に臨む。相手はサウスポーの技巧派、アジンガ・フジレ(南ア・15勝1敗、9KO)だ。尾川は2017年に同タイトルの王座決定戦に勝利したが、1カ月後にドーピング違反が判明、裁定の結果、無効試合になった苦い経験がある。今回は対戦相手や開催地が二転三転して、ようやく決まった一戦。4年越しの雪辱に燃える。

12月11日にはノンタイトルながら楽しみな一戦が組まれた。元3階級世界王者の田中恒成(9勝1敗、5KO)が、IBF世界スーパーフライ級5位・石田匠(29勝2敗、15KO)と対戦する。田中にとっては、昨年末の井岡一翔との激闘からの再起戦。大橋ジムに出向いて井上尚弥とスパーリングをするなど意欲的に調整している。一方の石田も世界タイトル挑戦経験がある実力派。どちらのスピードが勝るか、注目のサバイバル戦だ。

12月14日には、井上尚弥(21戦全勝、18KO)がIBF世界バンタム級6位のアラン・ディバエン(タイ、12勝2敗、11KO)とグラブを合わせる。トップランクと契約を結ぶ井上が日本で試合を行う貴重な機会となる。明らかに力が劣る相手に、モンスターがどんなパフォーマンスを見せるか楽しみだ。

モンスターのアンダーカードでは、谷口将隆(14勝3敗、9KO)がWBO世界ミニマム級チャンピオン、ウィルフレッド・メンデス(プエルトリコ、16勝1敗、6KO)に挑戦する。谷口にとっては2度目の世界タイトル挑戦。サウスポー同士のテクニック戦に勝機を見出す。

■井岡にはようやく統一戦のチャンス到来

そして、12月29日には、WBA世界ミドル級スーパーチャンピオン村田諒太(16勝2敗、13KO)と、同級IBFチャンピオン、ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン・41勝1敗1分、36KO)がついに同じリングに上がる。村田にとってはスティーブン・バトラー(カナダ)戦以来、2年ぶりの試合となる。

世界的スーパースターのゴロフキンを目標に戦ってきた村田。果たしてどんな試合になるのか、考えただけでワクワクする。日本リング史に残る素晴らしいファイトを期待したい。

最後に、まだ正式な発表はないが、WBO世界スーパーフライ級王者、井岡一翔(27勝2敗、15KO)とIBF同級王者ジェルウィン・アンカハス(フィリピン・33勝1敗2分、22KO)の統一戦にも触れておこう。

ビッグファイトを切望しながら叶わなかった井岡に、ようやく統一戦のチャンスが訪れそうだ。アンカハスは9度の防衛を誇る29歳の安定王者。積極的に仕掛けてくるサウスポーのファイターで、井岡とはボクシングが噛み合いそうだ。

32歳の井岡にとって、今回の試合はジャンプアップの貴重なチャンスといえる。もし、アンカハスに勝って2本のベルトを巻けば、WBA、WBCタイトルを持つファン・エストラーダ(メキシコ)との4団体統一戦も夢ではない。そのためには、いい勝ち方でアピールすることが大切だ。ビッグファイトの実現に期待が高まる。

◆井上、井岡に続く日本人は誰だ? 海外専門誌が“日本選手限定”PFPランキングを発表

◆村田諒太がミドル級史上最強ゴロフキンと、井上尚弥は同級6位と日本での対戦が実現

◆世界3階級制覇王者田中恒成、再起戦への思い

著者プロフィール

牧野森太郎●フリーライター

ライフスタイル誌、アウトドア誌の編集長を経て、執筆活動を続ける。キャンピングカーでアメリカの国立公園を訪ねるのがライフワーク。著書に「アメリカ国立公園 絶景・大自然の旅」「森の聖人 ソローとミューアの言葉 自分自身を生きるには」(ともに産業編集センター)がある。デルタ航空機内誌「sky」に掲載された「カリフォルニア・ロングトレイル」が、2020年「カリフォルニア・メディア・アンバサダー大賞 スポーツ部門」の最優秀賞を受賞。


この記事が気に入ったらフォローしよう

最新情報をお届けします