野球の神様ベーブ・ルース以来となる「二刀流」としてメジャーリーグを席巻した2021年の大谷翔平は、シーズンオフとなった現在もその大車輪の活躍に対する評価は止まらず、コミッショナー特別表彰、アメリカン・リーグMVPを満票で獲得するなど、「賞タイム」は10冠となっている(24日現在)。
今シーズンの記憶が新しいうちに、ここで大谷のベストプレー10傑を独断と偏見により勝手に選出してみた。あなたの中の「ベスト10」とぜひ比べてもらいたい。
■第10位 2021年MLB最終戦に放った46号ホームランで100打点達成
ホームラン王争いではシーズン終盤、トロント・ブルージェイズのブラディミール・ゲレーロJr.およびカンザスシティ・ロイヤルズのサルバドール・ペレスの後塵を拝した大谷ながら、シーズン最終戦となる162試合目にして46号となる先頭打者ホームランを叩き込み、足踏みをしていたシーズン100打点をマーク。これにより打者としてはホームラン数40、打点100、得点100、盗塁20以上を決め、投手としても投球回数100、奪三振数150を超えるシーズンを締めくくった。100打点を最終戦で決めるなどSHO TIMEと称される所以。日本人として100打点は、2007年の松井秀喜(通算4度マーク)以来。
■第9位 ヤンキース戦、無安打でも度肝を抜くホームスチールで勝利
MVP発表時にも絶賛されていた大谷のスピードは、8本の三塁打、26個の盗塁という数字に現れているが、野球の醍醐味として記憶に残る試合がこちら。8月31日にアナハイムで行われたニューヨーク・ヤンキース戦で大谷は無安打に終わる。しかし4回に四球で出場するとMLB通算50盗塁となる二盗を決め、さらに敬遠で出塁した5回には三進し、2死一、三塁となった場面、一塁ランナーのフィル・ゴセリンが二盗、キャッチャーのゲイリー・サンチェスが二塁へ送球する間に大谷がホームを陥れ生還。6対4のチーム勝利に貢献した。ホームインの際、自らセーフのジェスチャーで喜ぶ大谷は、まさにリトルリーガーが野球を楽しむようだ。
stealing hearts and stealing home pic.twitter.com/SkVFUZTKye
— Los Angeles Angels (@Angels) September 1, 2021
■第8位 オールスター・ホームラン・ダービーでソトとの激闘
日本人として初めてオールスターのホームラン・ダービーに出場した大谷は、1回戦でワシントン・ナショナルズのファン・ソトと対戦。制限時間3分の戦いでともに22本となり、いきなりタイブレーク。大谷は休憩中も「きっつー!」と大汗でその感想を漏らしながら満面の笑み。次の1分の勝負でも、ともに6本と譲らず、2度目のタイブレークへ突入。3スイング勝負で先にソトは3本をスタンドに放り込み、大谷にプレッシャーをかける。大谷は初球をミスショットして打球はゴロに。残念ながらダービー1回戦敗退が決まった。しかし、タイブレークも手伝い1回戦出場8選手中、最多6本の500フィート弾を放ち、期待に応えた。日本中の野球好きが手に汗を握った勝負だったろう。