格闘技団体「RISE」は3日、都内で「RISE ELDORADO 2022 ファンイベント」を開催し、那須川天心、志朗、白鳥大珠など有力選手が会場に集まったファンを沸かせた。
このイベントには、4月2日に行われる「Cygames presents RISE ELDORADO 2022」で、那須川天心RISEラストマッチの相手を務める風音も登場。公開練習とトークショーを行い、風音のセコンドを務める天心の父親でTEAM TEPPEN代表の那須川弘幸会長と共に、4月の天心戦にかける熱い思いを語った。
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■53キロ級王者・風音「熱いもの伝えたい」
本番さながらの緊張感を漂わせリングインした風音は、2分間の公開練習を行った天心に対抗し、当初の予定よりも1分長い、3分間のミット打ちを披露。公開練習後のトークショーでは、「コンディションは日に日に上がっている。気持ちの面でも絶好調」とし、「世界中で悲しいこととかがある状況で、熱いものを伝えたい。天心戦に向けてはこれ以上ないくらいの闘志を燃やしてやっている。日に日に燃え続けている」と熱い胸の内を吐露した。
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風音のミットを受けた那須川会長は「ストレートも膝もレベルが上がっている。毎日進化している感じ」と高評価。“史上最大の親子喧嘩”と表される息子・天心との試合については、「(天心は)自分の息子ではありますけど、舐め腐っている。俺と風音で叩きのめしてやろうと思う。(試合が決まったからには)お互い敵同士。僕は風音とやると決めたので、茶番ではなく、本気で那須川天心をやっつけにいきます」と闘志を燃やした。
風音と那須川会長は、昨年の「RISE DEAD OR ALIVE 2021 -53kgトーナメント」でも下馬評を覆し優勝を掴んでいるだけに、天心戦でも“何か”を引き起こす可能性は十分にある。
■卒業マッチの“親子喧嘩”は武尊戦への序章か
那須川会長はトーク内で「俺はやつ(天心)の弱点を一番知っている。それを風音に教えている」と、4月の試合では、息子・天心の弱みを攻めるとした。6月の対戦相手である武尊に弱点がばれることについては「もちろん承知の上」だとし、持論を述べた。
「この一戦に僕はかけている。次戦うの(武尊戦)が58キロで、それに近い体重でやったほうがいいと思ったが、彼(天心)は『そんなの関係ない』と。(今回の試合は天心本来の)55キロに決まって風音はそれに合わせる。だから、別にこっちがそれ以上合わせる必要はない」
勝負師らしく好戦的なコメントを残した那須川会長だが、その言葉の裏には進化を続ける風音の実力に対する手応えと、キックボクシング最終章を迎えた息子への親心も感じた。武尊戦は天心にとって、ボクシング転向前最後の試合。格闘技ファン垂涎の大一番での完勝、そしてその先に待ち構える新たなステージでの活躍を目指す天心が格闘家としてさらに成長するために、まずは4月に“最高の課題”を用意するということだろう。
天心は父親が指摘する“弱点”を克服し、RISEでの有終の美を飾るのか。それとも、急激な成長を続けるダークホース・風音が無敗の神童を沈めるのか。格闘家、セコンド、親子、様々な思いが交錯する白熱必至の一戦に注目だ。
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文・工藤愛梨(SPREAD編集部)