2018年のドラフト会議も直前。大阪桐蔭高校の根尾昂選手に指名が集中する予想が多いが、他の選手に切り替えて“一本釣り”を狙うチームも出てくると見られる。
根尾選手の競合を避けて内野手を指名する場合の第一候補は、報徳学園の小園海斗選手。2年連続で侍ジャパンU-18代表に選出された選手で、走攻守を高いレベルで兼ね備える遊撃手だ。
小園選手は10月3日にプロ野球志望届を提出。複数球団が上位候補として指名を狙ってる。
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中学生の頃の将来の夢は「読売ジャイアンツで活躍」
小園選手は甲子園に近い兵庫県宝塚市出身。スポーツ選手の親の元に生まれ、小学生時代はヤクルトの山田哲人選手と同じ宝塚リトルリーグに所属した。
中学校では、同じくドラフト1位候補の大阪桐蔭・藤原恭大選手とともに枚方ボーイズでプレー。侍ジャパンU-15代表にも選出され、日本のアジアチャレンジカップ優勝に貢献した。
当時のアンケートでは、好きな選手に巨人の坂本勇人選手とヤクルトの山田選手を挙げ、さらには「読売ジャイアンツで活躍」を将来の夢に掲げていた。
高校でもコンスタントに活躍
中学卒業後は地元の報徳学園に入学し、1年の春から早速ベンチ入りを果たす。夏の県大会では1番ショートに定着し、25打数10安打で打率4割をマークした。
2年の春には初めての甲子園となるセンバツに出場。2年生ながら1本塁打を含む9安打を放って打率5割を残し、華麗な守備でも高校野球ファンを魅了した。
夏の甲子園出場は逃したが、侍ジャパンU-18に中学のチームメイト・藤原選手とともに2年生で選出。木製バットに対する対応力も見せ、2年生コンビとして藤原選手と日本代表を引っ張った。
甲子園で猛アピール
最後の夏となった今年は、8年ぶりとなる報徳学園の甲子園出場に大きく貢献。春の大会で敗れた滝川第二との4回戦ではセンターバックスクリーンへの一発を放ち、滝川第二OBのサッカー日本代表大迫勇也選手にちなんで「小園半端ないって」と賞賛された。
甲子園でも半端ない小園選手の活躍は続く。1回戦の聖光学院戦では、大会タイ記録となる1試合に3本の二塁打を放ってチームの勝利に貢献した。
小園半端ないって
1試合三本二塁打って…— たかし@ホイールガリ男 (@takashi__1106) 2018年8月11日
報徳学園強い!攻守共にマジで小園半端ないって!!!!
— ものぐさ@お腹弱い芸人 (@ksk_yo) 2018年8月11日
また、二塁打を放った際の2塁への到達タイムがプロでもトップクラスのスピードだったことが明らかになり、すぐにでもプロで通用する足を証明した。
帽子のツバには「日本一のショート」
小園選手の選手の帽子には「日本一のショート」と記されており、それだけ守備に自信を持っていることがうかがえる。
実際に指位置は他の選手よりも深い位置を取り、元メジャーリーガーのジーター選手と比較されるほどだ。
深く守って守備範囲を広くし、前の打球も瞬発力と強肩を活かしてアウトにしており、間違いなく高校では「日本一のショート」の一人だろう。
2年連続で侍ジャパンU-18に選出
甲子園で報徳学園のベスト8進出に貢献し、2年連続で藤原選手とともに侍ジャパンU-18に選出される。
アジア選手権ではらしくないミスから守備での評価を下げてしまうことになったが、打撃では21打数11安打と5割を超える打率を残し、改めて木製バットへの対応力の高さを見せつけた。
各球団のスカウト陣も、「3拍子揃った好遊撃手ですぐにでもプロで通用する」と評価し、ドラフト上位で指名することを示唆している。
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都内での合宿を終え、いざ決戦の地・宮崎へ 初戦は9月3日18時より香港と対戦します #侍ジャパン #U18代表 #U18アジア選手権 #報徳学園 #小園海斗 #大阪桐蔭 #藤原恭大 #根尾昂
トリプルスリーを狙える素質は十分
今年行われた高校日本代表対大学日本代表の試合では、日体大のドラフト1位候補・松本航投手から木製バットで本塁打を放つなど、高校通算38本のパンチ力もまた魅力の一つ。
遊撃手という重要なポジションでありながら、リトルリーグの先輩・山田選手のようにトリプルスリーを狙う素質は十分に持ち合わせる。
どの球団に入団するにせよ、日本球界を引っ張っていくような選手になることを期待したい。
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