シカゴ・カブスの鈴木誠也が12日(日本時間13日)、敵地でのピッツバーグ・パイレーツ戦に「5番・右翼」で先発出場し、メジャーで自身初となる2打席連続本塁打を記録した。5回に2試合連続となる2号ソロを右中間に放ち、7回には左越えに3号ソロを打ち込んだ。
4打数2安打2打点1三振で、打率.417、3本塁打8打点となった。3本塁打、8打点は試合終了時点でナ・リーグ単独トップとなり、打撃部門で2冠に立った。パイレーツの筒香嘉智は「4番・一塁」で先発出場したが、こちらは4打数無安打だった。試合は、鈴木の活躍でカブスが2-1で勝利した。
◆【実際の映像】右へ、左へ、鈴木誠也が早くも本領発揮 同僚右腕も「本物だ」と絶賛した圧巻の2打席連続弾
■同僚ストローマンも賛辞「本物だ」
5回先頭打者として打席に立った鈴木は、左腕ホセ・キンタナの投じた90マイル(約144キロ)の外角直球を右中間スタンドに運んだ。第1打席は同じようなボールで右飛に仕留められていたが、すぐに修正。同じく逆方向への打球だったが、今度は本塁打にしてみせた。7回の第3打席は、救援左腕アンソニー・バンダの92マイル(約148キロ)の直球を強振し、左翼席にたたき込んだ。
この活躍に対して、米メディアも称賛を惜しまない。カブス専門のスポーツサイト「ブリーチャーネーション」は、この日最初の本塁打に対して「カブスの新右翼手は今シーズン2本目のホームランを放ち、MLBでのキャリアを熱くスタートしている。打球速度は103マイル(約166キロ)で、右中間へ397フィート(約121メートル)飛んだ。なんて美しいんだ」と記した。そして、打球速度102マイル(約164キロ)、398フィート(約121メートル)を記録した2本目が飛び出した際には「カブスは今日、パイレーツに対してあまり攻撃を仕掛けることができなかったので、セイヤ・スズキがチームの攻撃を一身に背負うことになった。どでかい逆方向への本塁打を打った後、この試合2本目の本塁打。シーズン序盤で3本目のホームランを放った。なんてこった」と続けた。
同サイトは以前、オープン戦で調子の上がらなかった鈴木に対して、「獲得は明らかに失敗だった」とツイートしていたが、鮮やかな“手のひら返し”で称えた。また、鈴木のチームメートである豪腕マーカス・ストローマンは自身のTwitterにひと言、「本物だ」とつづり、メジャーでの活躍に太鼓判を押した。
MLB公式サイトによると、デビューから4試合で3本塁打を放った日本人選手は、2018年のロサンゼルス・エンゼルス大谷翔平に続き2人目であり、打点が正式記録となった1920年以降、デビュー4戦で「8打点以上、4四球以上」を記録したのは初めてだという。
2本塁打で記録を塗り替えた鈴木だが、本人は至って謙虚。「運がいい」「自信は関係ない」「自分らしくやろうとしているだけだ」と語ったという。
同サイトは冒頭で「始まったばかりだが、いつになったら止まるのか」と記した。鈴木の快進撃は続きそうだ。
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文・SPREAD編集部