【NHKマイルC/危険な人気馬】「良血×名手」の人気馬は“消し” 「前傾ラップに戸惑う」

8日、東京競馬場でNHKマイルC(GI、芝1600m)が行われる。今年は朝日杯フューチュリティS2着のセリフォスや、前哨戦のアーリントンCを制したダノンスコーピオン、目下3連勝中のジャングロなど好メンバーが揃った。1、2番人気がともに3勝を挙げ複勝率もそれぞれ50.0%、60.0%と堅実にも見えるが、6~9番人気からも好走馬が多く出ており、5年連続で馬券圏内に好走し波乱を巻き起こしている難解なレースだ。

今回、NHKマイルCの「危険な人気馬」として取り上げるのは、ジュニアCを快勝したインダストリアだ。

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■「タフさ」が求められるNHKマイルC

東京1800mの新馬戦でデビューしたインダストリアは、単勝1.7倍の人気を背負うもスローペースで少し掛かってしまい、そのぶん追い出してからの反応が鈍く2着に惜敗。続く2歳未勝利は後方追走となったが、直線で外からしっかり伸び、最後は内へモタれながらも粘るユイノゴトクを差し切って完勝した。

圧巻だったのは2走前のジュニアC。中団の馬込みで折り合いをつけながら進んだインダストリアは終始外に張りながらレースを進めていたものの、最後は鞍上が外に張るのを修正しながらノーステッキで追い、2馬身差突き放す完勝劇だった。前走の弥生賞では進路をカットされる不利や、流れに乗れなかったことで5着には敗れたものの、能力の高さを見せる内容だった。伸び盛りの3歳馬で、1600m~1800mではまだ底を見せていないだけに、一気のGI制覇があっても不思議はない。

しかし、インダストリア自身が刻んだ全4戦の前後半ラップを見ると、

・新馬戦
└前37.7-後33.4(上がり3F1位)
・2歳未勝利
└前37.5-後33.5(上がり3F1位)
・ジュニアC
└前36.5-後34.3(上がり3F1位)
・弥生賞
└前37.5-後34.9(上がり3F1位)

となっており、ここまで「超スロー」からの瞬発力勝負という「後傾ラップ」のレースしか経験できていないことがわかる。4戦連続で上がり最速の末脚を繰り出せるのは、ポテンシャルの高さの証明だが、今回はマイルGI。

ここで過去4年のNHKマイルCで計測したラップを見ると、

・2021年
└12.2-10.2-11.3-11.6-11.6-11.4-11.4-11.9(前33.7-後34.7)
2020年
└12.3-10.4-11.4-11.9-12.0-11.3-11.2-12.0(前34.1-後34.5)
・2019年
└12.0-10.4-11.5-11.9-12.0-11.3-11.3-12.0(前33.9-後34.6)
・2018年
└12.1-11.1-11.2-11.9-11.7-11.3-11.5-12.0(前34.4-後34.8)

このように、NHKマイルCでは前半33秒台後半~34秒台前半を計測し、中間も緩まずにラスト3Fも33秒台の末脚を要求されるようなタフなレースになりやすい。2018年に勝利したケイアイノーテックは後方17番手からの競馬だったが、デイリー杯2歳Sにおいて「前傾ラップ」を経験しており、当レースでも流れに乗れたことが好走の要因の一つであった。インダストリアの末脚は評価に値するが、いくら直線の長い東京とはいえ経験したことのない「前傾ラップ」に戸惑い、流れに乗れず掲示板までという結果も想定される。

D.レーン騎手が騎乗ということもあり、ここは馬券的な妙味も考え、人気一角のインダストリアを「消し」とする。今年のメンバー構成と道中のペースをイメージすれば、セリフォスを中心に、タイセイディバイン、プルパレイ、マテンロウオリオン、キングエルメスら、ある程度のポジションから競馬ができ、ハイペースでも瞬時に反応ができる馬を上位に評価したい。

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文・西舘洸希(SPREAD編集部)


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