【オークス/危険な人気馬】人気一角の実績馬は“消し”評価 「器用な脚が使えない」

22日、東京競馬場でオークス(GI、芝2400m)が行われる。今年の桜花賞馬スターズオンアースを筆頭に、忘れな草賞で異次元の走りを見せたアートハウス、2歳女王のサークルオブライフ、桜花賞2着からの巻き返しを狙うウォーターナビレラに加え、フローラSを勝利したエリカヴィータも参戦する。

1番人気に着目すると、昨年は単勝1.9倍だったソダシが距離の壁に泣いて8着に敗れたが、2014年から2020年までは連対を外したことがなく、16年から5連勝していたように信頼度はかなり高い。基本的に堅く決まるレースではあるものの昨年は16番人気のハギノピリナが激走し、3連単の配当は50万超えとヒモ荒れにも注意したいレースだ。

今回、オークスの「危険な人気馬」として取り上げるのは、桜花賞馬のスターズオンアースだ。

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■アートハウスが展開のカギ

昨年10月に2歳未勝利戦を勝ち上がったものの、その後は赤松賞3着、フェアリーS2着、クイーンC2着と勝ちきれない競馬が続いていたため、桜花賞当日は「モノサシ馬」として7番人気の低評価だった。近走の惜敗が彼女にとって「糧」となったのか、レースでは直線で内から弾かれる不利を受けながらも怯むことなく力強く加速。先に抜け出していたウォーターナビレラをハナ差捉え、悲願のGIタイトルを獲得した。

桜花賞馬として二冠目に挑戦するわけだが、父は2015年のダービー馬ドゥラメンテ、叔母には2017年のオークス馬ソウルスターリングがいる血統背景からも、東京2400mへの舞台替わりはむしろ歓迎のクチ。さらに叔母(ソウルスターリング)の背中を知るルメール騎手に乗り替わりともなれば、まさに鬼に金棒。「女王の座」は譲れないところだろう。

しかし、今回不安材料となりそうなデータが2点ある。それは、「継続騎乗ではないこと」と「新生・アートハウスの存在」だ。

まず、オークスという舞台では「今回乗り替わり」の馬の成績が圧倒的に悪い。過去10年での継続騎乗が【9-7-8-90】で勝率7.9%、連対率14.0%をマークしているものの、乗り替わりは【1-3-2-58】勝率1.6%、連対率6.3%と大幅に数字を下げてしまう。これは全てが噛み合わないと栄光を勝ち取れないオークスにおいて「馬の癖」や「脚の使いどころ」を掴んでいないと、その馬の最大限の力を引き出すことができないからである。

今回騎乗するルメール騎手が、いくら祖母をオークス馬に導いてるとはいえ、全くの別馬に騎乗するわけだからとても高望みはできない。そして次に挙げたいのは「アートハウス」の存在だ。

アートハウスは、昨年10月の新馬戦快勝後、エリカ賞に出走するも折り合いを欠き6着に惨敗してしまったが、巻き返しを図った前走の忘れな草賞では好位につけてリズム良く追走し、直線内からスルスルと末脚を伸ばして2着馬に3馬身差の快勝劇。勝ちタイムの2分00秒3も優秀だったが、着目すべきはそのラップ構成。

・忘れな草(勝ちタイム2分00秒3)
└12秒6-11秒3-12秒8-12秒6-12秒3-12秒3-12秒0-11秒7-11秒6-11秒1

このように、3ハロン目の「12秒8」からラストの「11秒1」まで、実に8ハロンもラップが落ちることなく上昇し続けている「加速ラップ」を踏み続けており、ラスト1ハロンでも0秒5加速する異次元の走りだったのだ。

この怪物的なラップを刻んだことで、オークスでも有力視されることとなったわけだが、各陣営はこの怪物を止めるべく展開を組み立ててくるだろう。つまり、「アートハウス」の参戦により、桜花賞とは全く異なるラップ構成や展開になることが予想されるわけだ。

ここまで、3歳牝馬路線の「モノサシ馬」として扱われてきたスターズオンアースだが、展開不問の自在な脚質を持っているとはいえ、アートハウスが前を潰しにかかるレース展開となったときにテン乗りの騎手が乗ることを加味すると、なし崩しに脚を使ってしまい、桜花賞で見せた根性のある末脚と馬郡を捌く器用な脚が使えない可能性のほうが高いのだ。

ここは馬券的な妙味も考え、人気一角のスターズオンアースを「消し」とする。今年のメンバー構成と道中のペースをイメージすれば、前述で述べたアートハウスを中心に、シンシアウィッシュ(抽選対象)、エリカヴィータウォーターナビレラサークルオブライフら、ある程度のポジションから競馬ができ、ハイペースでも瞬時に反応ができる馬を上位に評価したい。

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文・西舘洸希(SPREAD編集部)


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