前編ではジオグリフとイクイノックスのデータについて取り上げたが、後編でデータ面から上位進出の可能性を秘めた穴馬候補2頭を取り上げたい。
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■データが導く2022日本ダービーの穴馬候補は
<穴候補1 ジャスティンパレス>
無傷の2連勝で挑んだホープフルSはキラーアビリティの2着。年明けはステップレースを使われることなく皐月賞へと参戦したが9着に敗れた。フタ桁人気が予想される今回、はたしてデータ面での後押しはあるのだろうか。
・関西所属のディープインパクト産駒→7年連続馬券内
特筆すべきは2歳時の内容にある。オール野芝の9月中京で勝ち上がった馬だが、当時はまだ残暑厳しい季節。加えて高速決着を誘発するオール野芝はダービーデーの馬場想定とかなり近いものだ。今年のダービーは気温30度超えが濃厚。暑さへの適性と高速馬場への適性、その両方を兼ね備える同馬に血統面の後押しがあれば波乱の使者としての資格は十分だ。
<穴候補2 ダノンベルーガ>
穴馬と呼ぶにはやや人気寄りかもしれないが、上位馬の人気が割れそうな今年のメンバーではオッズ妙味がある1頭。皐月賞上位組へのリベンジ・マッチに挑むこの馬で強調したいデータがこちら。
・共同通信杯勝ち馬かつ東京で2勝以上【0-3-1-0】
イスラボニータ、ダノンキングリー、エフフォーリアなどが該当していたこのデータ。これらはすべて前走皐月賞組、ダノンキングリーのように中山→東京替わりがプラスに働いたことによる着順アップもあった。ダノンベルーガ自身、東京芝では2戦2勝。ジオグリフを下した得意舞台での巻き返しを警戒したい。
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著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。