■ピースオブエイト
【中間調整】馬体の成長を待ち、8カ月の休養を取って臨んだ2走前のアルメリア賞を好タイムで快勝。そこから中2週の前走・毎日杯ではそれまでと異なり、主導権を握る競馬に出たが目標とされる不利を跳ね返し、見事に押し切り勝ちを収めてみせた。いわゆる王道路線組ではないものの、無敗3連勝と底を見せていないのが魅力の1頭だ。前走後はノーザンファームしがらきに放牧へ出され、現地での回復が順調なことから日本ダービーへの進出を決めた。5月4日に栗東へ帰厩。8日に坂路15-15で体をほぐすと、11日にCW3頭併せでさっそくそれなりの負荷を掛けた。リフレッシュ効果てきめんといったところだろう。18日のCW1週前追いには藤岡佑騎手が騎乗。ワンテンポだけ反応が遅れたが、最後は先行2頭に対し先着を果たした。
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【最終追い切り】最終追いにも藤岡佑騎手が騎乗し、この日もCW3頭併せを行った。ギリギリまで仕掛けを待ち、満を持してゴーサインが出ると一気にギアを上げ、先行2頭に対しそれぞれ1馬身ほどの先着を果たしている。1週前も悪くない動きだったが、今週は劇的に機敏さが向上。鋭い反応は目を惹くものがあった。
【見解】まだ心身ともに成長の余地はありそうだが、いままさに伸び盛りといった雰囲気。追われるごとに良化度合いがとにかく大きいし、毎日杯からという余裕ある臨戦過程で、課題をひとつひとつ丹念に潰せているのもいい。鞍上との意思疎通ぶりも文句なし。大仕事の可能性は大と見る。
総合評価「A」
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著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。