12月12日に開幕するFIFAクラブ・ワールドカップ2018。注目の選手は、世界最高のセンターバック(CB)とも称されるレアル・マドリードの背番号4、セルヒオ・ラモス選手だ。
ラモス選手は、2005年にレアル・マドリードへ移籍して以来、13年間ずっと背番号4をつけてプレーしている。しかし、過去には背番号を変更すると示唆した場面もあった。

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また、ラモス選手は、スペイン代表としてプレーする際に背番号15を着用している。これは、22歳で亡くなった親友が着けていた背番号を引き継いだものだ。

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ラモス選手と背番号の関係について説明する。
レアル・マドリードでは背番号4を着用
ラモス選手は、セビージャからレアル・マドリードに移籍して以降、ずっと背番号4を着用している。
この背番号4は、90年台以降のレアル・マドリードを支えたフェルナンド・イエロさんから引き継いだもの。名DF・MFとして活躍したイエロさんの後釜として期待されていたことがわかる。
背番号を93に変更すると示唆したことも
ラモス選手は、2017年にFacebookでファンの一問一答を実施した際、お気に入りのゴールについて回答。
2013-14シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ(CL)で挙げた同点ゴールが強く印象に残っており、そのため背番号を93番に変更する考えがあると明かした。
この試合は、アトレティコ・マドリードとの決勝戦。レアル・マドリードが1点ビハインドのまま迎えた93分にラモス選手が劇的な同点ゴールを決め、延長戦に突入した。

同点ゴールを決めるラモス選手(中央)(c)Getty Images
レアル・マドリードは、ラモス選手が挙げた同点ゴールを皮切りに延長戦で逆転に成功。4-1でアトレティコ・マドリードを下して欧州王者に輝いている。
ラモス選手は、他にも数々の試合で、後半アディショナルタイムにチームを救う得点を挙げている。そのため、試合終了間際を意味する93という番号に本人も愛着があり、背番号を4から93に変更する可能性を示唆した。
ただし、レアル・マドリードの所属するリーガ・エスパニョーラには、1軍の選手は1~25の背番号のみ着用可との規定がある。そのため、レアル・マドリードのユニフォームで93番を背負うラモス選手を見ることはできないだろう。
スペイン代表で背番号15を着用する理由
ラモス選手は、スペイン代表としてプレーする際、15番のユニフォームを着用している。これは、ラモス選手の親友であるアントニオ・プエルタ選手が亡くなったためだ。
22歳で命を落とした親友から背番号15を受け継ぐ
スペインの強豪・セビージャの下部組織にプエルタ選手とともに育ったラモス選手は、トップチームでの活躍が認められ、2005年にレアル・マドリードへ移籍。
プエルタ選手も将来有望な選手としてセビージャで活躍し、スペイン代表にも選ばれるなどスター選手への階段を駆け上がっていた。

プエルタ選手(2006年)(c)Getty Images
しかし、プエルタ選手は2007年8月の試合中に突如倒れる。その後意識を取り戻すもののロッカールームで再び倒れ、病院に搬送。必死の治療を行うも心臓疾患によって死亡が確認され、22歳の有望選手の死は当時のサッカー界に衝撃を与えた。
年齢も近く、同じ下部組織で育ったラモス選手はタイトルを獲得するたびにプエルタ選手へのメッセージを込めたTシャツを着用。ラモス選手のTwitterでも写真とともに天国のプエルタ選手へ向けてメッセージを発信するなど、2人の友情の深さがうかがえる。
Hoy hace 5 años. Siempre estarás presente. 16 Puerta. pic.twitter.com/cbo2bymz
— Sergio Ramos (@SergioRamos) 2012年8月28日
I want to send all my love to the family of my great friend Puerta whose birthday was today. We don’t forget u…16 pic.twitter.com/r97WJzVT5U
— Sergio Ramos (@SergioRamos) 2013年11月26日
11 años desde que mi hermano Antonio Puerta nos dejó. Estés donde estés, nunca te olvidaremos. La mejor forma de recordarle es ayudar a prevenir la muerte súbita. Súmate a #Pirulate y la @BrugadaFound y #sacalalengua a la muerte súbita.#Eterno16
👉🏻 https://t.co/Tyh6dFTeUF pic.twitter.com/WoJoFUpEeP— Sergio Ramos (@SergioRamos) 2018年8月28日
プエルタ選手が初キャップの際にスペイン代表で着けていた背番号15は、ラモス選手が受け継ぎ、2018年まで着用し続けている。
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