■シュネルマイスター
【中間調整】前走は自身初の海外遠征戦となるドバイターフ。JRA発売の馬券で1番人気に支持されたものの、中団から伸びることなく8着に終わっている。環境への慣れ、そして海外での調整に難しさがあったのが敗因だろう。その後はGI・NHKマイルCを勝った舞台での逆襲を期し、帰国検疫とノーザンファーム天栄での休養を経て5月10日に美浦へ戻っている。12日に嶋田騎手が騎乗しウッドで終い重点。溜めたほどは弾けなかった印象だが、帰厩後の初時計と考えればまずまずだろう。25日にはC.ルメール騎手が騎乗しウッドで併せ馬。その週の目黒記念に出走を控えていたアサマノイタズラを追走し、楽に併入へ持ち込んでいる。相手はそこまで稽古では走らないタイプなので、突き放して欲しいところではあったが手応えはたっぷり残っており、悪くない動きだったと言える。
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【最終追い切り】嶋田騎手が騎乗し、ウッドで大きく先行させた2頭を追い詰める3頭併せ。操縦性の高さを誇示するように、コーナーワークですんなり取り付き、直線ではまったくの馬なりのまま鋭伸。結局、手応えで2頭を圧倒し、それぞれに半馬身の先着を果たしている。
【見解】常によく見せるタイプで落ち着きや反応は上々の部類。海外帰りの疲れは一見感じさせない。しかし、ドバイで調整がうまく進まなかった経緯を踏まえてか、攻めに徹した調整過程でないあたりは気になる。先週、今週と仕掛けられて相手を捕らえに行く際、若干ではあるがモッサリした雰囲気を出したのもその影響だろう。肉体面も皮二枚ほど厚い感があり、それがレースまでにどこまで絞れて来るか。なんにせよ、人気ほどの信頼は置きづらいところだ。
総合評価「B」
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著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。