【プリンスオブウェールズS/馬連1点勝負】シャフリヤールに“勝機”十分も、天候次第の「二刀流」馬券で伏兵に警戒

 

【プリンスオブウェールズS/馬連1点勝負】シャフリヤールに“勝機”十分も、天候次第の「二刀流」馬券で伏兵に警戒

第129回プリンスオブウェールズS(GI、芝1990m)は15日、英国・アスコット競馬場で行われ、日本からは昨年のダービー馬で今年のドバイシーマクラシックを制したシャフリヤールが参戦する。

これまでに日本馬は3頭が参戦し、いずれも6着に敗れ、英国伝統のGIに跳ね返されているが、今年こそ、その高い壁を突き破ることができるか、目の離せない一戦となりそうだ。

レースの発走は日本時間23時40分、馬券販売は15日7時よりネット投票で開始される。

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■シャフリヤールは世界トップレベル

最終的には5頭立てと少頭数で争われる今年のプリンスオブウェールズS。いずれも骨っぽいメンバーで一筋縄とはいかないが、充実一途のシャフリヤールなら、ここでも突破できるのではないか。

初の海外遠征となった前走のドバイシーマCでは、日本のオーソリティが逃げる展開の中、内めの3番手を追走。直線残り100メートル付近で先頭に立つと、後続の追い上げをクビ差凌いで、ダービー以来のGI2勝目を飾った。

そのドバイシーマCで戦ったメンバーは、その後のレースでも活躍を見せており、フクム(7着)、パイルドライヴァー(4着)が、英GIのコロネーションCでワンツーフィニッシュ、アレンカー(6着)が愛GIタタソールズゴールドCを制するなど、欧州トップレベルの高いメンバーを相手に勝利を飾っていたこととなり、シャフリヤールの価値も高まったと言えよう。

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あとは、アスコットのトリッキーな馬場への対応がカギを握りそう。アスコットは、残り1600mからゴール前150mまで、約20mの上り坂が続くタフなセッティング。過去10年の連対馬を見ても、アスコットや似たようなコース形態のサンダウン競馬場でのコース経験のある馬が幅を利かせている。

しかし、ライバルたちが2000m付近の中距離戦を中心に戦ってきたのに対し、ダービーやジャパンカップなど、クラシックディスタンスで好走歴のあるシャフリヤールなら、スタミナの裏付けは十分で、タフなコースに対応できるはず。また、やや速い馬場になりやすいこの時期のアスコットにも、毎日杯をレコード勝ちしている本馬なら、時計勝負になった際にも有利に働くはずだ。

■ロードノースのコース適性に一目置く

ライバルの筆頭格は、一昨年の当レース覇者、ロードノース。その一昨年は、2着に3馬身3/4差の圧勝劇で、コース適性の高さは疑いようもない。二走前にはドバイターフ連覇を果たしており、ドバイターフ覇者vsドバイシーマC覇者の対決となる点も興味深い。前走のタタソールズゴールドCは4着と案外に終わったが、近走は勝ち・負け・勝ち・負けを繰り返す戦績通り、今度は“勝ち”の番か。

英ブックメーカーで1番人気、レーティングでも最上位に支持されているのが、上がり馬の4歳馬ベイブリッジ。3歳4月に初勝利を挙げると、破竹の5連勝で、前走のGIIIブリガディアジェラードSで、重賞初制覇。今回がGI初挑戦となるが、一昨年のロードノースも、ブリガディアジェラードSで重賞初制覇から、プリンスオブウェールズSを制しており、同じ臨戦過程なら好感も持てる。とはいえ、初のGI参戦だけに、人気ほどの信頼感は置けないか。

同じく4歳のステートオブレストは、米・豪・仏でGI3連勝と実績的には遜色ない存在。前走タタソールズゴールドCは3着に敗れたが、ゴール前の脚は際立っており、前記ロードノースに先着。ここでも好勝負は可能だろう。あとは、シャフリヤール同様、初のアスコット参戦が勝敗のカギ。タフなコースで本来の力を発揮できない恐れもある。

最後に、紅一点のグランドグローリーは、追加登録料を払っての参戦で、勝負気配がプンプン漂う。昨年のジャパンCでは、日本の高速馬場にも対応し、5着には敗れたが、3着のシャフリヤールとはコンマ3秒差と、実力的には遜色ない結果。休養を挟んで今年4月から連勝中と、再び上昇気流に乗っており、斤量差も活かせば食い込む余地はあるだろう。全8勝中7勝が、稍重~不良で挙げており、馬場悪化なら一発あるか。