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【トレッキング】本場アメリカにおけるトレイル・ランニングとは…… ナショナルパークをめぐる5つの体験

 

【トレッキング】本場アメリカにおけるトレイル・ランニングとは…… ナショナルパークをめぐる5つの体験
クレーターレイク国立公園のカルデラ湖 撮影:牧野森太郎

アメリカ人は本当にトレイルが好きなんだな、とつくづく感心する。

国立公園州立公園に立派なトレイルがあるのは当然にしても、住宅街の公園、フリーウェイのサービスエリア、道路脇のちょっとした休憩エリアにも必ずトレイルがついている。

その理由は、アメリカという国が道を切り拓きながら大きくなった歴史にあると思う。東部のちっぽけなエリアでひっそりと独立宣言をした国が世界の列強に伍していくためには、国土を広げる必要があった。それが西部開拓という夢だった。作られた道はトレイルと呼ばれ、その途中に町ができていった。わずか200年ほど前のことだ。

今回はアメリカ旅行中に体験したさまざまなトレイルを紹介しようと思う。それぞれがいろいろなスポーツと結びついている点にも注目してほしい。

■針葉樹林を抜けてシエラネバダ山脈を眺望

アメリカのトレイルといって、まず思い浮かべるのは森の中を行くハイキングコース。

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カリフォルニア・シエラネバダ山脈セコイア国立公園キングスキャニオン国立公園がちょうど隣接する地点にあるストーニークリーク・キャンプグラウンドにチェックインした。

キャンプ場にはトレイルがつきもので、ジェニーエリス・レイク・トレイルは、何本かあるうちのひとつだった。このトレイルを選んだのは、片道7マイル(11.2キロ)という手頃さ。朝イチに出れば湖を見て午後には帰って来られるだろうと軽く考えた。なんとなく湖を見たい気持ちも沸いてきた。

ところが、のっけから急な上りが続く難コース。アメリカのトレイルは難易度によって3段階に分類されるが、初心者向けと思い込んでいたところが上級者コースだったのだ。

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キングスキャニオンからシエラネバダ山脈を望む   撮影:牧野森太郎

針葉樹林を縫って伸びる道を、ときに見失いそうになりながら2時間ほど登り続けると、その甲斐があって、雪をいただくシエラネバダ山脈を眺望する地点に到達した。ここを峠の頂点と自分で決め、持参したランチをおいしくいただいた。戻ったときにはかなりへばっていて、トレイルヘッド近くを流れるクリークの冷たい水に足を浸すと満足感がじわっと沸いてきた。

■公園内に2つの砂漠の境界線が存在

トレイルは森の中ばかりではない。ジョシュアツリー国立公園は、カリフォルニア州東部に広がる砂漠の公園だ。砂漠なんてどこも同じだろうと思いがちだが、アメリカには5つの砂漠があり、それぞれ気候が違い、生息する動物も自生する植物も異なる。

U2にも歌われたジョシュア・ツリー国立公園 撮影:牧野森太郎

ジョシュアツリー国立公園の特徴は、東に低く乾いて暑いコロラド砂漠が広がり、西を標高が高く比較的、降雨量が多いモハべ砂漠が占めている点。つまり、2つの砂漠の境界線が存在する。公園内を東西にドライブすると、劇的な変化が楽しめる。

公園の西部は奇岩が大地に突き出していることでも知られ、ヨセミテ国立公園と並ぶロッククライミングの聖地となっている。トレイルヘッドがあるヒドゥンバレーの駐車場で、準備をする若者たちに出会った。命がけのスポーツだけに思いのほか、重装備だ。灼熱のトレイルを歩き、目的の岩に登る。這い上がった岩の上から眺める砂漠の景色は、さぞや壮観だろう。

ジョシュア・ツリーを行く筆者・牧野森太郎

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