【RIZIN.36】「鈴木博昭vs.平本蓮」、フェザー級戦線を刺激する“急転”メインマッチを読む

(C)RIZIN FF

湘南美容クリニック presents RIZIN.36』が7月2日、沖縄アリーナで開催される。沖縄大会は昨年に続き2年連続、2度目の開催となる。

山本美憂vs.DEEP JEWELS二冠王の大島沙緒里、地元沖縄出身のにっせー砂辺光久の参戦など豪華ラインナップの中、シュートボクシングの鈴木博昭vs.元K-1の平本蓮の試合が注目を集めている。

ここでは、「鈴木vs.平本」の試合展望や見どころを紹介する。

◆【大会当日速報更新/RIZIN.36】7月2日 対戦カード、試合結果、中継情報一覧

■大会成功のカギを握る「メインマッチ」に繰り上げ

ショッキングなニュースが飛び込んできた。メインイベントで韓国のヤン・ジヨンと対戦予定だった朝倉海が、拳の怪我で欠場。それを受けて急遽、セミファイナルで予定されていた「鈴木vs.平本」が繰り上がり、メインイベントで行われることが決まった。

大会全体を締める役割を担ったメインイベントの消滅は興行にとっては痛手だが、そのマイナス要素を払拭してしまうほどの衝撃をこのカードは予感させる。鈴木と平本にとっては千載一遇のチャンスが到来。お互いにMMAのキャリアは豊富ではないが、ここでインパクトを残せば一気に自身の価値を上げることが可能だ。

■立ち技出身者同士のMMAでの打撃戦に注目

両者のベースは、立ち技格闘技にある。鈴木はシュートボクシング、平本はK-1出身。打撃のプロフェッショナルとして、さまざまな強豪としのぎを削って来た。MMAの試合でありながらも、両者のバックボーンは少なからず試合に影響してくるだろう。

両者の経歴を振り返ってみたい。鈴木は、RISEミドル級王者イ・ソンヒョンや今年6月の『THE MATCH 2022』で野杁正明に勝利した海人など強豪選手と拳を交え、過去には世界で名の知れたザカリア・ゾウガリーに勝利を挙げるなど活躍。一方の平本は、K-1時代には、当時-65kg最強だったゲーオ・ウィラサクレックや今年6月の『THE MATCH 2022』で白鳥大珠をKOしたゴンナパー・ウィラサクレックにKO勝利を挙げていた。

立ち技格闘技で輝かしい実績を持つ両者が、MMAで戦う、それだけに期待感の持てる一戦だ。打撃の攻防になった際、どちらがMMAに適した打撃を繰り出すのかが勝負のカギとなる。

また、あえてタックルを仕掛けて塩漬けにする戦略や、タックルのフェイントからの飛びヒザ蹴りといった技の出し合いも予想される。両者とも一撃で倒せる破壊力を持つため、KO必至の試合展開となりそうだ。平本は「打撃だけで行く」と語っているが、それはあえての作戦なのかもしれない。

ちなみに鈴木の戦ってきたシュートボクシングは、「立ち技総合格闘技」とも呼ばれ、投げや立った状態での関節技が認められた競技。組んでの技などが許されるため、組み力では若干鈴木が優位に立つことも想定される。

平本自身、鈴木に対して「僕があまり経験していない戦術で来るのかな。シュートボクシング特有の立ち関節、と見せかけてのテイクダウンを狙ってきたりとか、首相撲の展開と見せかけて首投げやテイクダウンが来たりとかするかもしれない」と警戒している。

平本は、アメリカ修行でBellator世界バンタム級王者セルジオ・ペティスが所属するルーファスポーツに所属し、直近ではトライスタージムの赤沢幸典の指導を受けつつ、スパーリングの練習も積極的に積んできた。「何が来ても大丈夫です」と自信満々に語っていただけに、その試合内容が注目される。

■フェザー級戦線を刺激する「サバイバルマッチ」

両者が戦うRIZINフェザー級は、現王者の牛久絢太郎を頂点とし、群雄割拠の時代に突入している。タイトルマッチ挑戦者筆頭のクレベル・コイケ、今年9月にボクシング元5階級制覇王者フロイド・メイウェザーと対戦する朝倉未来など多くの主力選手が揃う。

MMA戦績の面では、鈴木が3戦2勝1敗、平本が2戦2敗とまだまだトップ層とは遠い位置にいる。近いうちにトップ戦線に食い込む可能性は低いにしろ、両者の激突が、フェザー級戦線を刺激してくれることは間違いない。

近いうちに対戦が想定される相手としては、元K-1ウェルター級王者の久保優太、平本に勝利している現KNOCK OUT-BLACK スーパーライト級王者・鈴木千裕らが挙げられる。

特に平本にとっては、デビューから勝ち星がないだけに、待望の初勝利を掴みたいところ。ビッグマウスを連発してきた平本は、今回に限ってはトラッシュトークを封印、自身の強さと存在感を結果でアピールしたいところだ。一方の鈴木は、今年3月に実績のある昇侍を自慢の強打でKOし、勢いに乗る。この試合もKOで突破し、更なる飛躍を目指したい。

“怪物くん”こと鈴木が言うには、この試合は「夢の食い合い」。まさにその通り。この試合は、自身の存在をかけた「サバイバルマッチ」なのだ。

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文・吉田崇雄


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