ロサンゼルス・エンゼルスは3日(日本時間4日)、敵地でヒューストン・アストロズに敗れ、3連敗となった。この日でシーズン162試合の半分となる81試合を消化したチームは、借金7で4位と低迷。現状を打破すべく、シカゴ・カブスから元盗塁王のジョナサン・ビヤーを補強したのに続き、ローテーション候補としてアトランタ・ブレーブスに所属していたトゥーキー・トゥーサントの金銭トレードでの獲得を発表した。さらにタイラー・ウェードを事実上の戦力外に当たるDFAとして、代わりに若手有望株のマイケル・ステファニックを昇格させた。矢継ぎ早に手を打ったペリー・ミナシアンGMだが、果たして巻き返しにつながるか。
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■大谷頼みの投手陣を救えるか
トゥーサントは2014年のドラフト全体16位で指名され、18年にメジャーデビュー。昨季は10試合に先発し、3勝3敗で防御率は4.50を記録した。今季はマイナーで過ごしており、ブレーブスの傘下3Aでは41回2/3を投げて防御率6.26だった。メジャーで過ごした4年間に限れば、通算成績は9勝6敗で防御率は5.46となっている。エンゼルスでは先発ローテの一角か、セットアッパーを担うことが予想されている。
移籍情報を扱う『TRADE RUMORS』によると、「トゥーサントは2015年(71位)、16年(90位)、そして19年(53位)にも“トップ100プロスペクトリスト”に名を連ねている。しかし、期待されていたにもかかわらず、彼はブレーブスで主力の座を勝ち取ることができなかった」と記した上で、「(獲得した)エンゼルスはトゥーサントが正しい軌道に戻ることができるかどうか見極めることになる」とし、先行き不透明な補強策であることを伝えた。
また、ウェードに代わってメジャーに昇格した26歳のステファニックは、ウェストモント大からドラフト外で入団。大学時代、どこのチームからも声がかからなかったため、履歴書とビデオをメジャー全30球団に送って“就職活動”をしたという苦労人だ。開幕前のキャンプで同選手をチェックしたフィル・ネビン監督代行は、その逸話を聞いて「今年のどこかの時点で君がメジャーにいたら大きな話題になりそうだな」と話していたという。
今季は傘下3Aで打率.320、1本塁打19打点をマーク。現地時間3日のアストロズ戦では昇格して即、「6番・二塁」で先発出場したものの3打数無安打3三振という結果に終わり、ほろ苦いデビュー戦となった。また、「1番・三塁」に抜擢されたビヤーも3打数無安打2三振(1四球)だった。
チームに合流し、「この日を長い間夢見ていた」と語ったステファニック。ようやくつかんだチャンスを生かすことができるか。SNS上では「期待できない」「補強をしないより、しただけまし」という辛辣な声も飛び交ったが、次戦からのプレーで見返してほしい。
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文・SPREAD編集部