■ヒートオンビート
【中間調整】2走前の日経賞では、1着タイトルホルダーにクビ+クビ差の3着。勝ち馬がその後GIで連続快勝、2着馬ボッケリーニが次走・目黒記念をトップハンデタイで快勝したことを考えれば、ヒートオンビートの実力も相当なレベルと見立てていい。登録していた宝塚記念は無念の除外となり、鞍上予定だった池添謙一騎手がツイッターでボヤいたほど。その鬱憤を晴らすべく、この七夕賞へ駒を進めてきた。引き続き在厩で調整。6月26日に坂路14-14、1週前となる30日のウッド追いでは終いにある程度の負荷を掛け、柔軟な脚捌きを披露している。
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【最終追い切り】心身ともに前週の段階で仕上がっており、福島への輸送を控えた今週は坂路単走、14-14ペースの静に徹した内容。まったくブレなく力まず、シャープなフォームで登坂する。脚捌きはリズミカルそのものだし、時計の平凡さをまったく感じさせなかった。
【見解】目標のレースへの出走が叶わず、かつこの酷暑。ガクッと状態を落として不思議はないところ。それでも1週前にウッドで負荷を掛けることができたあたり、陣営の体調・体質への信頼が見て取れる。最終週はポリで終い重点という、ここ4走のパターンを踏襲できておらず、除外の影響がまったく皆無……とはまでは言えないものの、軽微なレベルだろう。もとより調子の波が少ないタイプ。一連の好調キープと見たい。
総合評価「A」
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プロキオンステークス2022 データコラム一覧
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西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。