【RIZIN.37】キングカズの次男・三浦孝太、元ホストYUSHI……“エンタメ枠ではない”両者のテーマは「魅せる勝ち方」

 

【RIZIN.37】キングカズの次男・三浦孝太、元ホストYUSHI……“エンタメ枠ではない”両者のテーマは「魅せる勝ち方」
「RIZIN.33」の勝利後、父・知良と抱き合う三浦孝太(C)RIZIN FF

湘南美容クリニック presents RIZIN.37』は31日、さいたまスーパーアリーナで開催される。

今大会には、昨年の大晦日大会で格闘技デビューを飾った「キングカズ」ことサッカー元日本代表・三浦知良の次男・三浦孝太と、その対戦相手を務めた元ホストのYUSHIが参戦。ビッグチャンスをものにした両者が7カ月間でどのような成長を遂げたのか、その試合と動向に注目が集まる。

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■格闘家としての可能性は無限大

三浦とYUSHIは、多くの格闘家たちが夢見る「大晦日大会」の舞台で華々しくデビュー。当初「話題先行」との声もあったが、試合を終えてみれば「RIZIN」の榊原信行CEOが「圧倒的に印象に残った」と口にするほど、ふたりは類まれなスター性を発揮した。

事前予告していた「サッカーボールキック」を実際に試合でやってのけ、1ラウンド3分でTKO勝ちを収めた三浦。無名選手のデビュー戦とは到底思えない堂々した立ち振舞いと入場パフォーマンスで一躍、時の人となったYUSHI。2万人以上の観客の前で個性を発揮したふたりは、年明けには各方面で引っ張りだことなりメディアの露出も増えた。

三浦は首のヘルニアで5月大会を欠場したものの、現在は万全とし、「7カ月間で成長した姿を見せたい。倒すために必要なものは全体的にグレードアップできている。最高に派手に、絶対勝つ」と必勝宣言。

一方のYUSHIは朝倉兄弟が所属するトライフォース赤坂と三浦が所属するBRAVEなどで練習に励み、課題とされる寝技などを総合的に強化。5月大会では地下格闘家のZENKIと対戦し、寝技の成長を見せつけ、2ラウンドKOでプロ格闘家として初勝利を挙げた。

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「RIZIN LANDMARK vol.3」でプロ初勝利を飾ったYUSHI(C)RIZIN FF

格闘家としてのキャリアをスタートしたばかりのふたりだが、その分可能性は無限大。“伸びシロ”を感じるからこそ、ファンは魅了されているのだろう。

■両者が追求する「魅せる勝ち方」

ただ強いだけでは呼ばれない。格闘家は観客を何人呼べるのか、どんな試合をするのかも大事な要素となってきた。

そんな中で三浦は2戦目でも「やっぱり最後は“サッカーボールキック”で締められるような流れを作りたい」とコメント。公開練習でも「簡単に出せるものではないが、前回も(タイミングが)きたのでチャンスは来ると思う」と語り、「絶対に素晴らしいと思うものを見せたい」と意気込む。

対戦相手のフェリペ“キングハンター”マソーニは被弾しながらも前に出るアグレッシブなファイターだけに、三浦が冷静に対処すれば、自身が信じるその“タイミング”はやってきそうだ。

YUSHIも毎日の格闘技練習のほかに、入場時のオリジナル楽曲の作成や、特注ガウン、会場入りする際に着用するスーツの新調など細かいところまで「カッコよく魅せる」努力を怠らない。

今回の対戦相手は現役ホストの覇留樹だが、試合前インタビューでは「『王子様対決』で実力差を見せて勝ちたい」と圧勝を目指すとした。自身のチャンネルでも「見た人が引き込まれるような、心に残るような試合に」と意気込みを語っている。

三浦はYUSHIについて「『戦友』として一緒に勝てたらと思います」とコメントした。そこに、華やかな大晦日デビューで拳を交えたふたりにしか分からないものがあるとしたら、それは“実力の証明”という今回の一戦に懸ける想いか。ただ勝つだけでなく、魅せて勝つ。エンターテインメント性と実力を兼ね備えた格闘技界のスターとなるべく、両者には「魅せる勝ち方」を期待したい。

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文●工藤愛梨(SPREAD編集部)