■フェーングロッテン
【中間調整】3歳オープン・白百合Sを逃げ切って快勝。重賞初挑戦だった前走・ラジオNIKKEI賞では好位に控え、直線では内を突いて抜け出し快勝を収めている。脚力はもちろん、違った形で連勝できたあたり競馬センスも相当高そうだ。その後は休養し、菊花賞を最大目標に新潟記念かセントライト記念で1回使うことを予定。牧場での回復が順調だったようで、古馬相手となるこの新潟記念に駒を進めてきた。8月11日にノーザンファームしがらきから栗東へ戻り、14日の初時計としてCW14-14を消化。17日には坂路4F52秒8-1F12秒5(馬なり)と帰厩当初から高水準の時計を出せているあたり、ケアは相当順調だったようだ。24日の1週前追いには松若風馬騎手が跨り、追走した馬に届かずの遅れ入線に終わったが相手は小倉2歳S出走を控える快速タイプのロンドンプラン。フェーングロッテン自身、好バランスの走りで時計も速かった。
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【最終追い切り】1週前の併せ馬である程度の負荷が掛かっており、レース当週は坂路で単走・馬なり。セーブ気味ではあるが、それでも活気を削がないよう序盤から速いラップを刻んで進むと、ラストもまったくの馬なりながら、滑らかに加速できていた。
【見解】そこまで派手な時計は出せていないものの、春先はもっと稽古で動かなかった馬。成長カーブ急上昇なのか、放牧を挟んでからの帰厩後は以前より楽に時計を出せるようになったのがいい。最終追いは重苦しさ皆無で、伸び伸びと動けており、馬自身成長を実感しているような走りだった。好仕上がり。
総合評価「A」
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西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。