【セントウルS/危険な人気馬】2強の一角を“消し”評価 「着順を落とす可能性が高い」

11日、中京競馬場で第36回・セントウルS(GII、芝1200m)が行われる。

出走予定馬を見てみると、安田記念で悲願のGIタイトルを獲得したソングラインを筆頭に、短距離重賞で5勝をマークしているメイケイエールや、非凡なスピード能力を持つファストフォース、2年前の当レースで4着に善戦しているタイセイアベニールも参戦する。過去10年の人気別成績を見ると、1番人気が6勝、2着4回と連対率がパーフェクト。3着内には2011年の3着ダッシャーゴーゴーから毎年馬券に絡んでおり軸には最適だ。

1番人気がここまで抜けた数字だと、必然的にアタマで狙いたくなってくるが、相手を見てみると12番人気まで幅広く馬券に絡んでいる。これは、配当にも表れていて、過去10年で3連単万馬券が8回(集計期間内の最高配当は2015年の40万5590円)出ており、人気薄の激走にも注意を払いたい。

今回、セントウルSの「危険な人気馬」として取り上げるのは、安田記念で悲願のGIタイトルを獲得したソングラインだ。

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■秋の飛躍に向けての前哨戦

2走前のヴィクトリアマイルでは3コーナーで躓いた影響もあり、追い込むも5着までだったが、安田記念では好スタートから無理なく下げて中団の外を追走。直線では残り2ハロン標識あたりで瞬時に加速してゴール前でシュネルマイスターをクビ差差し切った。これまでは折り合いを欠く面が多く見られたが、前走は前に馬を置かなくても折り合うことができ、精神面での成長も見受けられた一戦だった。初の1200m戦参戦は秋の大目標BCマイルの舞台、小回りのキーンランド競馬場への対応を考慮し、ここでピリッさせておきたいという意図があってのこと。ここで好結果を出し、勇躍米遠征に臨みたいところだろう。

しかし、今回不安材料が2点ある。それは、「乗り替わり」と「BCマイルに向けてのレースプラン」だ。

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まずは「乗り替わり」について述べる。本レースでの乗り替わり別成績を見てみると、

・騎手乗り替わり別成績
└継続騎乗【8.5.5.53】
 勝率11.3%、複勝率25.4
└乗り替り【2.5.5.66】
 勝率2.6%、複勝率15.4%

このように、継続騎乗馬が8勝を挙げているなど勝率、複勝率ともに優秀。なかでも今回距離短縮ローテで挑む馬は【2.1.3.7】、勝率15.4%、複勝率46.2%、単勝回収率392%、複勝回収率140%と好走率が高く、要注目のローテとなっている。

これは、セントウルSが「あくまでGIへの前哨戦」という立ち位置になっているため、GIに向けて騎手も「本番に向けて試したいこと」や「陣営の意図を汲み取る」ことができるレースというわけだ。ソングラインは今秋はBCマイルを目標に作られているが、この左回りの1200mへ挑むということは、「馬をピリッとさせたい」「アメリカのテンに速い馬に対する追走の練習」などの意図が少なからずあるだろう。本馬はもともと気性難で掛かり癖がある馬。この距離短縮でスイッチが入ってしまい早め先頭も後続に差される可能性もあるわけだ。

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つぎに「BCマイルに向けてのレースプラン」について説明したい。前述でも説明したが、安田記念では好スタートから無理なく下げて中団の外を追走。直線では残り2ハロン標識あたりで瞬時に加速してゴール前でシュネルマイスターをクビ差差し切った。これまでは折り合いを欠く面が多く見られたが、前走は前に馬を置かなくても折り合うことができ、精神面での成長も見受けられた一戦だった。

しかし、本番のBCマイルはアメリカマイルGI特有のテンに速い馬が集結しているように「逃げ、先行」を武器としている古馬が集結している。サセックスSで先行抜け出しで圧勝したモダンゲームズを中心に、ジャックルマロワ賞で好位から差し切ったインスパイラル、ドイツのGII2000ギニーでインから差し切ったマルジュームに加え、今回展開のカギを握っている逃げ馬コロエバス、アメリカ勢からはリーガルグローリー、カサクリード、サンティンらテンに速い馬が揃っている。

このメンバーから展開を予想するとソングラインはゲート難を改善されたとはいえ、テンについていけず後方追走から末脚を伸ばす競馬をする可能性がある。このレースが大目標なら、前哨戦のセントウルSではテンから出して行き、どこまでついて行って差し切る脚を見せるのか陣営は試したいところだろう。しかし、早め先頭に立ってしまうと、サンライズオネストやメイケイエールなど俊敏に末脚を伸ばせる馬も多く、今回は着順を落とす可能性も高いというわけだ。

以上の不安点から、ここは馬券的な妙味も考え、人気一角のソングラインを「消し」とする。今年のメンバー構成と道中のペースをイメージすれば、サンライズオネストを中心に、メイケイエールダディーズビビッドら、ある程度のポジションから競馬ができ、ハイペースでも瞬時に反応ができる馬を上位に評価したい。

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文●西舘洸希(SPREAD編集部)


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