スクーデリア・アルファタウリは22日、F1で2シーズンを送ってきた角田裕毅が2023シーズンもチームに残留することを正式に発表した。
すでにF1出走38戦を記録している日本人ドライバー角田は、下部カテゴリーから瞬く間にF1へステップアップ。デビューシーズン最終戦で4位に入るなどその才能を発揮してきた。スクーデリア・アルファタウリのファクトリーが置かれているイタリア・ファエンツァに生活拠点を移してからはチームに完全に溶け込んでいる。
■日本人ドライバー最年少のF1デビュー
残留決定後、角田は「最初に、F1でドライブを続けるチャンスを与えてくれたレッドブル、ホンダ、スクーデリア・アルファタウリに深く感謝します。ファクトリーの近くで暮らすために昨年イタリアへ移住したあとはチームの一員になれた実感が得られているので、2023シーズンも彼らと一緒にレースできることを嬉しく思います。もちろん、2022シーズンはまだ終わっていませんし、中団争いで努力を重ねているところですので、今は上位でシーズンを終えることに集中しています。その次に来シーズンへ目を向けていきます」とコメントを寄せた。
またチーム・プリンシパルのフランツ・トストは、「裕毅がチームに加入した2021シーズンから私たちが見てきた通り、彼は非常に才能豊かなドライバーで、2022シーズンはさらなる成長を遂げています。最近の裕毅のペースはその証左で、彼にはF1のシートが相応しいことを示していますし、残り6戦で強力なリザルトを残してくれることを期待しています。以前から話していることですが、ドライバーがF1に完全に慣れるまでは最低でも3シーズンは必要ですので、残留決定で裕毅が真のポテンシャルを示す時間を得られたことを嬉しく思います。さらに言えば、今回の残留決定は、才能ある若手ドライバーをジュニアカテゴリーから育成しているヘルムート・マルコ博士と彼のドライバープログラムの正しさの証明でもあります。最後に、裕毅と並んで私からも継続的なサポートと彼にもう1シーズン残れるチャンスを与えてくれたレッドブルとホンダに感謝の意を表します」と発表した。
角田は、これまでの日本人ドライバーとしてもっとも早い20歳10カ月でF1デビュー。新たな才能と期待されながらも、思うような結果が残せていないシーズンが続いていた。それでも、早くからチーム残留が取りざたされ、今回の正式発表に至った。
来年こそ表彰台、また日本人としてのF1初優勝を期待したい。
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文・SPREAD編集部