【カタールW杯】「仮想ドイツ」対策万全の森保ジャパンが2発快勝 “ブンデス最高のMF”鎌田大地が輝く!

アメリカ相手に先制点を奪うなど躍動した鎌田大地(C)Getty Images

サッカー日本代表は9月23日、ドイツのデュッセルドルフで「キリンチャレンジカップ2022」を戦い、アメリカ代表に2-0で勝利。日本は前半25分にMF鎌田大地(フランクフルト)が先制点を奪い、試合終了間際にも途中出場のMF三笘薫(ブライトン)が追加点を奪って快勝した。

◆【実際の映像】“ブンデス最高のMF”鎌田大地、アメリカ相手に奪った前半25分の先制点

■「仮想ドイツ」アメリカとの対戦

11月に開幕するFIFAワールドカップ2022カタール大会の初戦で強豪ドイツと対戦する日本にとって、アメリカは最高のスパーリング相手だった。

前線からの連動したプレスとコンパクトな守備。攻撃では自陣で緻密にパスを繋ぎながら縦への推進力を保ち、相手陣内へはダイナミックに攻め込む。この日、アメリカが披露したサッカーは、2014年のブラジルW杯を制覇したドイツ代表が全世界へ発信し、今も現代サッカーのベースとなる戦術トレンドだ。

アメリカはこの日先発したFWジョバンニ・レイナ(ドルトムント)やMFウェストン・マッケニー(シャルケ)の両MFらがドイツでプロデビューするなど、多くの選手がブンデスリーガで成長を遂げて来た。また、ジェシー・マーシュ(リーズ)を筆頭に指導者もドイツで活躍することで、戦術がドイツと似通ってきている。

日本が24位に位置する最新のFIFAランキングでも、ドイツが11位なのに対してアメリカは14位。戦術や近年の実力から見ても「仮想ドイツ」が成立する試合において、アメリカは日本側がリクエストしたかのようなサッカーをしてきたのだ。

対して、この日の日本はW杯出場を勝ち取ったアジア最終予選でベースとしたシステム[4-3-3]ではなく、トップ下に鎌田を据えた[4-2-3-1]で挑んだ。

キックオフ直後から両チームのインテンシティ(プレー強度)が高く、アメリカのメディア『ESPN』も「日本戦で我々の代表チームは前半だけで自陣で史上ワーストとなる54回ものボールロストを記録した」と報じた。

■ドイツ対策や懸念の守備陣は上々の出来

日本もアメリカの前線からの守備に苦戦したが、プレス合戦では負けなかった。相手ボール時に1トップのFW前田大然(セルティック)とトップ下の鎌田が前線からプレスに入り、パスの出所を左のMF久保建英(レアル・ソシエダ)と右のMF伊東純也(スタッド・ランス)の両ウイングが狙ってボール奪取。そこから一気呵成に攻め切って決定機を作った。

25分、アメリカのボール回しに対し日本が相手陣内から全体で圧力をかけてミスを誘発。奪ったボールを右から伊東が持ち出すと、中央でMF守田英正(スポルティング)を経由してラストパス。左からフリーで入って来た鎌田が流し込んだ。

狙い通りのショートカウンターによる先制点だったが、この戦略はスピードや運動量が豊富な日本人選手の特徴にも合っている。ボール支配率でこそ42%に終始したが、シュート数では相手の5本に対して12本と大きく上回った。この戦略は本大会でもドイツ相手に有効な策となる。

後半は両チームともに選手交代が多くなって試合内容も散漫になったが、懸念されていたDF陣全体は90分通して上々の出来を披露した。

年齢的な衰えを指摘されていたDF吉田麻也(シャルケ)と負傷が続いていたDF冨安健洋(アーセナル)によるセンターバック(CB)コンビは連携面も含めて堅牢だった。2人は高さで完全に上回り、サイドバック(SB)の裏を狙われた際のカバーリングでも読みを利かせて巧みに対処。特に冨安はスピード対応でも完璧にアメリカを封じた。

今季4度も負傷離脱している右SB酒井宏樹(浦和レッズ)の動きも申し分なかった。後半は冨安をクラブで起用されている右SBでテストし、CBには伊藤洋輝(シュツットガルト)を抜擢。冨安はアーセナルでのプレーと同様にフィットし、伊藤も所属チームでは4バックのCBの経験が少ないが、全く違和感なく完封勝利に貢献。DF中山雄太(ハダースフィールド)が先発した左SBには依然として不安が残ったが、最終的に伊藤をスライドすることで落ち着くのではないか。


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