■準決勝で挑む難敵クロアチア
メッシ率いるアルゼンチンの前に立ちはだかるのが、日本時間14日に準決勝で対戦するクロアチア。前回大会の準優勝国はグループFを2位で突破すると、決勝トーナメント1回戦では森保一監督率いる日本相手に、同点に追いついてのPK勝ち。続くブラジルとの準々決勝でも延長戦で同点に追いついて、2試合連続PKで勝ち抜けた。ルカ・モドリッチやイヴァン・ペリシッチら百戦錬磨のベテランを擁する相手は、容易に勝たせてはくれないだろう。
それでも今大会のアルゼンチンは、フリアン・アルバレス、ロドリゴ・デ・パウル、エンソ・フェルナンデス、レアンドロ・パレデスといった、戦える選手が中盤から前にかけて主力を担い、攻撃に専念するメッシを“働き者”たちが支える。大黒柱を周りがサポートする様は1986年大会のマラドーナのチームを彷彿とさせるものがあり、主将であり得点源かつチャンスメーカーのメッシを最大限生かす形ができあがっている。
長年にわたりサッカー界の頂点に君臨し続けてきたメッシは、5度目のW杯で躍動を見せる。自身のキャリアの集大成ともいえる大会での初タイトル獲得まで残り2試合に迫った中、“神の子”は母国の英雄マラドーナに並び、レジェンドを超える伝説を作り上げるのか。W杯で見せる最後の勇姿には引き続き注目が集まる。
◆デシャン監督、イングランド撃破に「W杯はレベルの高いもの」 ベスト4進出の伏兵モロッコを警戒
◆ベスト4が決定 メッシ擁するアルゼンチンはクロアチアと、前回覇者フランスは伏兵モロッコと激突
◆得点王争いはムバッペ、メッシ、ジルーの三つ巴か モロッコのエンネシリが11位タイ浮上
文●井本佳孝(SPREAD編集部)