FIFAワールドカップカタール2022は、ついに準決勝を迎える。
◆“最後のW杯”で輝くメッシ「みんなが主役」とチームの戦いに充実感 クロアチア戦は「激しい試合になる」
3度目のW杯制覇を狙うアルゼンチンの前に立ちはだかるのは、準々決勝でブラジルを下したクロアチア。前回大会の準優勝国が南米のサッカー大国を2試合続けて撃破するのか、注目が集まる。アルゼンチンFWリオネル・メッシとクロアチアMFルカ・モドリッチというバロンドール受賞者が繰り出す華麗なプレーも見どころのひとつとなっている。海外メディアが選手の様子などを伝えている。
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■ベスト4進出を支えた「一体感」
クロアチアがブラジルに続き、メッシ率いるアルゼンチンも葬るのか。注目の一戦を前に、クロアチアのDFヨシップ・ユラノビッチは「誰も恐れる必要はないと思う。自分たちのベストゲームをするために、まずは自分たち自身を見つめ直す」と試合に向けてコメント。その上で、ベスト4進出を果たした理由として「僕らの成功の秘訣は一体感、団結力だと思う。家族として行動し、プレーしていることだ」と説明した。
ピッチ上でのストロングポイントは間違いなく、モドリッチ、マルセロ・ブロゾビッチ、マテオ・コバチッチが形成する中盤。このトリオが攻守の要となっており、ユラノビッチは「マテオ、ルカ、マルセロはクロアチア史上最高の中盤だと思う。彼らにボールを渡せば、銀行にお金を預けているよりも安全だ。彼らと一緒にプレーすると、すべてが本当に楽になる」とジョークを交えて“黄金の中盤”を称えた。
クロアチア代表のモドリッチ(C)ロイター
■「メッシを止める計画はない」
アルゼンチン戦では、ここまで4得点を挙げているメッシを止めることが勝利へのカギとなるが、FWブルーノ・ペトコビッチは「少なくとも彼を止める具体的な計画はまだない」と明かした。ただ、「通常、我々はひとりの選手を止めることに集中するのではなく、チーム全体を止めることに集中する」と話し、メッシ封じありきを否定。さらに「我々はチームとしてアルゼンチンを止める必要がある。マンマークやそれに類するような戦術を採用することなく、だ。アルゼンチンはメッシだけではない」と付け加えた。
対するメッシはクロアチアについて「ブラジルに匹敵する素晴らしいチームだし、もっと良い時もあった」と印象を口にした。「彼らは中盤全体に良い選手が揃っているし、前回のW杯から同じ監督と組んでいる。だから、チームメートはお互いの特徴などをよく知っているのだと思う」と分析し、成熟したチーム力を警戒した。
35歳で迎えた今大会をラストW杯と位置付けているメッシ。バロンドール7回受賞のスーパースターは、自身に欠けている唯一のタイトル「W杯制覇」を実現することができるか。世界中のファンが見守っている。
◆ミス・クロアチアは勝利の女神か… 情熱の国ブラジルも悩殺、撃破
◆ベスト4が決定 メッシ擁するアルゼンチンはクロアチアと、前回覇者フランスは伏兵モロッコと激突
◆得点王争いはムバッペ、メッシ、ジルーの三つ巴か モロッコのエンネシリが11位タイ浮上
文●SPREAD編集部