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【カタールW杯】準優勝のフランス、「ムバッペを中心とした若手にバトンタッチ」と世代交代へ ジダン新監督か

【カタールW杯】準優勝のフランス、「ムバッペを中心とした若手にバトンタッチ」と世代交代へ ジダン新監督か
フランス代表のキリアン・ムバッペ(C)ロイター

フランスはFIFAワールドカップ・カタール2022において決勝戦でアルゼンチンに敗れ、準優勝に終わった。

W杯史上60年ぶりとなる連覇を目指して戦ったが、最後に力尽きた。それでも23歳のFWキリアン・ムバッペが大会得点王に輝くなど若手が躍動。底力を感じさせる戦いを演じ、「負けてなお強し」を印象付けた。今後の注目はディディエ・デシャン監督の去就となっている。

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■「我々は死地から生還した」

2点ビハインドから追いつき、延長戦で勝ち越されてもさらに追いついたフランス。最後はPK戦で散ったが、あきらめずに粘り強く戦う姿は世界中から称賛された。

フランス代表を率いたデシャン監督は試合後、「勝つチャンスはあった。あと少しだったが、残念な結果に終わった」と振り返った。その上で「最初の70分ほどは非常にアグレッシブでダイナミックな相手との戦いとなったが、我々の方は彼らと同じレベルに達していなかった」と話し、アルゼンチンの勢いに押され、2点の先制を許した展開を悔やんだ。

それでもオリビエ・ジルーウスマン・デンベレという主力を前半のうちに交代させ、逆襲の足がかりを整えた指揮官は「我々は死地から生還し、非常に困難な状況から見事なカムバックを果たした」と自賛、追い込まれながらもムバッペのハットトリックで追いついたチームを称えた。

そもそも今大会のフランスはバロンドールを受賞したカリム・ベンゼマ、前回大会優勝に貢献したポール・ポグバエンゴロ・カンテら中心選手を欠きながらの戦いだった。普通のチームであれば「窮地」と騒がれる状況にもかかわらず、危なげなく勝ち上がっていく姿は、かえって凄みを感じさせた。

■新監督の候補にジダン氏

指揮官も「若い選手や経験の浅い選手が出場して新鮮さと質をもたらしてくれたし、彼らが夢をつないでくれた」と話し、躍動した若手を称賛。主将を務めたGKウーゴ・ロリスも「今回のW杯はキャリアの最終段階を迎えた世代からムバッペを中心とした新しい世代へのバトンタッチだった」とコメントし、今後の若返りを促した。そのほか、ラファエル・バランは「我々も敗北を糧に成功を築いてきたので、若い選手たちも今回の敗戦から立ち直ってくれるはず。彼らは大きな可能性を秘めている」と期待を寄せた。

ただ、デシャン監督がこのまま“ムバッペ世代”を率いるかどうかは不透明。去就について問われると、「たとえ決勝が違う結果で終わっていたとしても、私は即答することはできなかっただろう。来年早々にもフランスサッカー連盟の会長と話す予定なので、その時に分かると思う」と話すに留めた。後任候補には国民的人気を誇るジネディーヌ・ジダンの名前が挙がっており、新生フランス代表の船出に注目が集まりそうだ。

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文●SPREAD編集部