28日に中山競馬場で行われる第39回ホープフルS(GI、芝2000m)の過去10年データを紹介する。
デビューから2連勝で東スポ杯2歳Sを制したガストリック、その東スポ杯2歳Sで3着のハーツコンチェルト、同条件の葉牡丹賞を快勝したミッキーカプチーノ、野路菊Sを圧勝したファントムシーフらが出走予定。
ここでは予想のヒントになる「脚質傾向」を分析していく。
◆【ホープフルステークス202予想/穴馬アナライズVol.1】想定オッズ“6人気”前後 「実績不足をポテンシャルでカバー」
■レースの上がり3Fは36秒台
2012・13年は阪神芝2000m(ラジオNIKKEI杯2歳S)で施行されたため、ここでは番組編成前のオープン特別である中山芝2000mのホープフルSで抽出する。過去10年、逃げ【0.0.0.12】、先行【6.6.1.29】、差し【4.3.7.38】、追込【0.1.2.37】と好位差しが中心。逃げや追込の極端なポジションでは通用しない。
2017年にタイムフライヤーが4角9番手から差し切りVを決めたが、18年のサートゥルナーリアは4角4番手、19年のコントレイルは2番手、20年のダノンザキッドは3番手、昨年のキラーアビリティは3番手から押し切った。それでいて上がり3Fは1位が【5.2.3.7】、2位は【2.2.2.2】、3位は【0.1.2.6】と前で速い上がりを使っている優勝馬が目立つ。

[ホープフルS]過去10年の上がり3F順位傾向
昨年は上がり6位タイのキラーアビリティが制した特殊なレースだったが、ラスト3Fのラップは12秒2-11秒7-12秒4と、勝ち馬がラスト2Fで一気に勝負を決めたため。基本的に最速の上がりは欲しいが、過去10年のうち5年がレースの上がり3F36秒台と時計を要しており、前で押し切る持久力が求められる。
ガストリックは新馬では上がり最速の33秒3で差し切り勝ちだが、前走・東スポ杯2歳Sは早めの競馬で上位人気馬の末脚を封じ込めた。本競争で好走できるタイプと見る。
一方、ハーツコンチェルトは2戦連続で上がり最速となる33秒台の末脚を繰り出したキレ者。新馬はマクリの競馬を見せていただけに、早めに進出できるかがカギとなる。ならば取り口のうまいファントムシーフがこの舞台で上か。
ミッキーカプチーノは前走が後方待機からの差し切りV。むしろミッキーカプチーノと新馬で対戦し、2戦目以降で先行力を磨いたグリューネグリーンは面白い存在だ。
▼その他、過去10年データ傾向
◆【枠順】ミッキーカプチーノの8枠は勝率0% 3年連続馬券圏内の好枠に伏兵が入る
◆【前走ローテ】ガストリックに“鉄板”データが浮上も、侮れない「別路線組」の存在
◆【人気傾向】昨年12着に大敗も1人気を信頼 穴馬は単勝“20倍台”に潜む
◆【動画プレーバック/ホープフルステークス2021】直線で2番人気キラーアビリティが抜け出し、2着に1馬身半差をつけ快勝
ホープフルステークス2022予想コラム一覧
▼追い切り診断
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◆【追い切り診断】ミッキーカプチーノを上回る最高評価「S」 「持てる脚力を100%発揮できる」
◆【追い切り診断】無敗馬を上回る高評価「A」 「脚力は世代最上位、疲れも心配無用」
▼データ攻略
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▼穴馬予想
◆【穴馬アナライズVol.1】想定オッズ“6人気”前後 「実績不足をポテンシャルでカバー」
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文●SPREAD編集部