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【スポーツビジネス】「やり残したことがある限りは続ける」と川淵三郎会長が水戸で怪気炎 茨城ロボッツはBリーグ改革とともに成長するのか

 

【スポーツビジネス】「やり残したことがある限りは続ける」と川淵三郎会長が水戸で怪気炎 茨城ロボッツはBリーグ改革とともに成長するのか
川淵三郎会長(右)と茨城ロボッツの堀義人オーナー 撮影:中田由彦

Bリーグのオールスター「ドットエスティ B.LEAGUE ALL-STAR GAME 2023 IN MITO」が14日、茨城ロボッツのホームアリーナであるアダストリアみとアリーナで開催された。

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■「プロで一番大事なのは観客動員」と明言

そのB.BLACK対B.WHITEのリアルオールスター対決を前に、水戸を本拠地とするロボッツ主催の講演会が、日本三名園のひとつ水戸・偕楽園に隣接する「ときわ邸M-GARDEN」で開かれた。「ときわ邸M-GARDEN」はロボッツの関連施設。そして講師は、一般社団法人日本トップリーグ連携機構・川淵三郎会長である。

偕楽園に隣接する茨城ロボッツの関連施設で講演会が行われた 撮影:中田由彦

「プロスポーツと地域経営者が果たすべき役割」というテーマでの講演は、川淵会長の「どうしても昔話は自慢話になりがちなんですが、偉ぶった話にはしないつもりです」との前置きで始まった。

まずは会社員(古河電工)時代のエピソードに始まり、日本サッカーのプロ化・Jリーグの創設、分裂していた男子バスケットボール・リーグの統合など、軽妙な語り口ながら、当事者ならではの説得力を伴い、グイグイと引き込まれる内容だ。

自身の経験を軽妙な語り口で振り返る川淵三郎会長 撮影:中田由彦

■「Bリーグには経営者がいた」と川淵会長

ともすれば閉ざされてしまったかもしれないサッカーやバスケットボールの未来を、その手腕で再び切り開いた川淵会長の言葉の重さには、取材であることも忘れてひしひしと感じさせるものがあった。

現在さまざまなスポーツ統括団体の連携機構のトップを務める川淵会長だが、スポーツ団体に限らず情緒に流されがちな事業の多い中、「Bリーグには経営者がいた」との言葉はスポーツを明確にビジネスとして継続と繁栄を目指すためには欠かすことのできない視点だろう。スポーツに限らず事業活動に情緒は不要だとは思わないが、その成分の配合比率を見極め処方するのも経営者として不可欠な要素だろう。

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講演の時間は90分。茨城ロボッツ・堀義人オーナーも加わっての終盤の質疑応答の時間以外は立ち続けながら淀みない言葉が続いた。その中で私に一番響いた川淵会長の言葉は「プロで一番大事なのは観客動員です」だった。

言うまでもなくプロスポーツはビジネスである。ビジネスである以上、利益を生み雇用を生み、継続しなくてはならない。それは製造業、流通業など一般の企業と何ら変わらない。限られた人数とは言え、その前で明言されたことの意義は大きい。

川淵会長は、そんなスポーツビジネスの「やめどき」についても言及したが、「やり残したことがある限りは続ける」と、今後も更に活躍されるであろう意欲衰えぬ言葉がひときわ光を放った。

■ロボッツの今後のアクションに期待

「プロで一番大事なのは観客動員です」と明言した川淵会長と、茨城ロボッツの堀義人オーナー(左) 撮影:中田由彦

観客はスポーツという商品を買ってくれた「顧客」である。

Bリーグはこれから、売上げや観客動員を重視する新制度への移行を控えている。いかに顧客を増やしリピート購入、すなわち継続的にアリーナに足を運ばせるか。その仕掛け、仕組みを成功させることが各チームに求められる。つまり、チームの「事業力」が問われるのだ。

もちろん茨城ロボッツも例外ではない。地方の、そしてキャパシティが決して大きくはないアリーナを本拠とするロボッツには不利な制度かもしれない。

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茨城ロボッツのホーム・アダストリアみとアリーナ 撮影:中田由彦

だからと言ってチャレンジを止めるわけにはいかない。

今いるファン・ブースターの「向こうに届く」ボールを投げるために、地域の中でもこれまで茨城ロボッツのテリトリーの外にあった知恵も動員しなくてはならないだろう。Bリーグの新制度への移行は2026-27シーズン。事業力が生む地域の活力を信じ、この講演を経た茨城ロボッツの今後のアクションに期待したい。

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著者プロフィール

中田由彦●広告プランナー、コピーライター

1963年茨城県生まれ。1986年三菱自動車に入社。2003年輸入車業界に転じ、それぞれで得たセールスプロモーションの知見を活かし広告・SPプランナー、CM(映像・音声メディア)ディレクター、コピーライターとして現在に至る。