【AJCC/騎手データ】条件合致でルメールを上回る“連対率7割超” アタマで一発狙える大ベテランとは

 

【AJCC/騎手データ】条件合致でルメールを上回る“連対率7割超” アタマで一発狙える大ベテランとは

22日は中山競馬場で冬の中山を彩る伝統のGII戦・アメリカJCC(GII、芝2200m)が開催されます。今回は2002年の東京開催を除く2000年以降の過去データを基に気になる騎手データを見ていきます。

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■田辺裕信騎手は人気次第

今年のアメリカJCCに騎乗する騎手の中で、2002年の東京開催を除く2000年以降で騎乗経験があるのは12騎手。各騎手のデータは次の通りです。

[2000年以降]アメリカJCCの騎手別成績(2002年の東京開催を除く)

表から一目瞭然のように、アメリカJCCは好走できる騎手がかなり限定されてしまいます。複数の連対経験があるのは僅か3騎手で、今回はその3騎手を見ていきます。

まず見ていきたいのが集計期間内で2勝を挙げる田辺裕信騎手。2017年以降は掲示板前後の着順が続きますが、2014年ヴェルデグリーン(2人気)、15年クリールカイザー(4人気)の2頭を優勝に導いています。注目はその2頭とも美浦・相沢厩舎の管理馬で当日4番人気以内だったこと。人気だけで考えても【田辺裕信騎手】×【4番人気以内】は【2.0.0.1】の連対率66.7%ですから、人気馬に騎乗した際は頼りになる騎手と考えられます。

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さて、今年のアメリカJCCで同騎手が跨るのが前日12番人気の関西馬レッドガラン(牡8、栗東・安田隆行厩舎)。GIで3戦連続フタ桁着順という近況から当日4番人気以内に推される可能性は残念ながら低く、押さえが精一杯かもしれません。

■AJCC男の横山典弘騎手はアタマ候補

続いて平均人気4.7を考えれば、驚異的な連対率(46.2%)を誇る横山典弘騎手について見ていきましょう。2005年クラフトワーク(1人気)、07年マツリダゴッホ(2人気)、09年ネヴァブション(4人気)、10年ネヴァブション(4人気)、22年キングオブコージ(3人気)と集計期間内5勝を挙げる同騎手。

素の数値でも文句なしに優秀ですが、注目要素は「継続騎乗」かどうか。
【横山典弘騎手】×【継続騎乗】は【4.1.0.2】の連対率71.4%。
【横山典弘騎手】×【乗り替わり】は【1.0.0.5】の連対率16.7%。
以上のように数値がガラッと異なりますので、前走も横山典弘騎手が跨っていれば買いですね。

今年のアメリカJCCで同騎手騎乗予定なのが前日6番人気のバビット(牡6、栗東・浜田多実雄厩舎)。前走の天皇賞・秋から継続騎乗となるため熱いパターンに該当します。アタマで狙う価値ありと考えていいでしょう。

■連対率4割 ガイアフォース騎乗C.ルメール騎手のジャッジは

最後にC.ルメール騎手について見ていきましょう。2010年キャプテントゥーレ(1人気11着)、14年トゥザグローリー(5人気13着)、17年シングウィズジョイ(4人気競走中止)の成績が響き、人気と比べると着順の大きな落ち込みが見られますが、高い連対率を思えばセーフかもしれません。

注目ファクターは前走レースで、
【C.ルメール騎手】×【前走菊花賞出走】は【1.1.0.1】の連対率66.7%。
2019年2着のフィエールマン、21年1着のアリストテレスらが該当し、今年も前走菊花賞に出走した前日1番人気のガイアフォース(牡4、栗東・杉山晴紀厩舎)に跨がります。

菊花賞こそ8着に敗れた同馬ですが、セントライト記念では後の菊花賞馬アスクビクターモアに先着。さらにC.ルメール騎手とアメリカJCCでコンビ結成となれば鬼に金棒と考えて良さそうですね。人気も人気ですが嫌う必要は一切なしと判断します。

以上、アメリカJCCの気になる騎手データでした。データ注目騎手としてバビットに跨る横山典弘騎手、ガイアフォースに跨るC.ルメール騎手の2名を取り上げます。

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著者プロフィール

伊藤大輔(いとうだいすけ)●「UMAJIN.net」編集部
秋田県生まれ。スポーツ関連書籍出版社、競馬専門紙の勤務を経て、現在はUMAJIN .netでライティング、競馬データ解析等を担当。『SPREAD』では主観的要素の強い「馬体解析」と客観的なデータの蓄積である「騎手データ」から、注目すべき馬と騎手を取り上げていく。