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【Bリーグ】バスケは高2から…脅威の成長を遂げたシェーファー アヴィ幸樹に聞く進化の秘訣 前編

 

【Bリーグ】バスケは高2から…脅威の成長を遂げたシェーファー アヴィ幸樹に聞く進化の秘訣 前編
高校2年からバスケットボールを始め1年で代表入りを果たしたシーホース三河のシェーファー アヴィ幸樹 (C) SeaHorses MIKAWA co.,LTD.

Bリーグシーホース三河は3日現在、中地区6位に位置している。なかなか厳しいシーズン、外国籍選手の移籍や加入、メンバーにけが人も出るなどリズムに乗れない中で、シーズン折返しを迎えた。

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■「自分のバスケを見失っていた」と意外な言葉

そんな中、チームの中核を担う背番号32、C/PFのシェーファー アヴィ幸樹に話を聞くことができた。徐々に雰囲気がよくなっているというチームについて「(三河は)オフェンスがメインで得点を取っていくチームだった。それが、今シーズンはディフェンスからリズムを作るチームへ変わっている。(その中で)オフェンスに繋がるディフェンスをすること、リバウンドをしっかり取り切ってからオフェンスへ向かうことを徹底する。チームのマインドをもう少しディフェンスへ向けることが大切だ」と課題を指摘する。昨シーズンの覇者・宇都宮ブレックスも、現在首位を走る千葉ジェッツもディフェンスにとても定評がある。チャンピオンシップに出場し、優勝を争うチームはハードなディフェンスが土台にある。

豪快なダンクもシェーファー アヴィ幸樹の魅力のひとつ (C) SeaHorses MIKAWA co.,LTD.

自身の今シーズンのプレーについてはどう感じているのか聞くと「自分のバスケを見失っていた」と思いがけない言葉が返ってきた。

「フィジカルだったり、ディフェンスや、ルーズボールに飛び込んだり、とにかくハードにプレーし、オフェンスのインサイドからとにかく体を張ることが自分のできること。それが2年前から、スリーポイントを打ち始めた。強みを生かした自分のバスケットボールができていなかった。今は見つめ直し意識改革に取り組んでいる」と自己分析する。チームにはダバンテ・ガードナーというインサイドで強みとなる存在がいるため、外でプレーすることが増えた結果だ。

チームでは日本代表U18、19の頃からともに過ごしてきた一つ年下の西田優大と親しい。ともに過ごしてきた時間が長いため、活躍を素直に喜びあえる間柄。その西田については「すごくうまい選手。切磋琢磨している」と評価している。

チーム仲はよく「ベテランと若手のバランスが良い。若手に限らず割とプライベートでも食事に行く」という。シーファーはそんなチームから柏木真介細谷将司らの名を挙げた。柏木は「中心となって、ハーフタイムや試合中、試合後にしっかり話してくれる。チームの指揮を高めてくれるし、勝ち方も知っている」と頼りになる存在、また細谷は「若手に寄り添ってくれる。苦労しているときに、話そうかと声をかけてくれて食事に行く」と2選手の素顔を明かしてくれた。

選手の輪の中で、シェーファーは「英語を話せるので、外国籍と日本人選手の間に入る。思っていることをできるだけ引き出して伝えている。ただ、自分のことで一杯になることもある。中堅と呼ばれる世代になりつつあるので自分に余裕ができたら、もっと周りを見て若手のサポートができたらと思う」と自身の役割を受け止めている。

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■困難な環境に身を置くことが成長につながる

バスケットボールを始めたのは高校2年生のとき。すると1年足らずでU18日本代表に招集された。急激な成長を遂げ、2019年に上海で行われたFIBAワールドカップや2021年には東京五輪の代表としても名を連ねた。スタートが遅かった分、周りとの差を感じる日々もあったという。「とにかく、自分が思っているよりいいと言い聞かせて、自分ができることにフォーカスしながら食らい付いて来た」とその進化の過程を振り返った。

NBA選手にも負けないサイズを持つシェーファー アヴィ幸樹 (C) SeaHorses MIKAWA co.,LTD.

米バスケの名門ニューハンプシャー州ブリュースターアカデミーからジョージア州アトランタのジョージア工科大学に進学しアメリカでも挑戦。「決して楽なことではなかった。プレータイムはもらえないしんどい時間だった。圧倒的にうまい選手に囲まれながらも通用できるところを探して、スキルをレベルアップさせてきたつもり。一つでも勝てるものを見つけ、今日は他の選手より長く練習した、ディフェンスで負けなかった、この選手より得点したとか小さなことで勝った瞬間を積み重ねた。それが、今の自分に繋がり糧になっている」と厳しかったアメリカ時代が今の自分を作っていると自覚している。

今後、自身のようにバスケットボールを真剣に取り組もうとする子供たちへアドバイスするならば、「幅が広がるから、まず英語の勉強をしてほしい」とひと言。もちろん、必ずしもアメリカや海外へ挑むことだけが正解ではない。「日本でできることもたくさんある。とにかく上を見てプレーをするべき。国内の強豪校でエースを張っている選手の場合、それができるならばもっと上のレベルでできる。そうすれば、もっとそのレベルへ上ることができる」と困難な環境に身を置くメリットを説いた。

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■著者プロフィール

木村英里(きむら・えり)
●フリーアナウンサー、バスケットボール専門のWEBマガジン『balltrip MAGAZINE』副編集長

テレビ静岡・WOWOWを経てフリーアナウンサーに。現在は、ラジオDJ、司会、ナレーション、ライターとしても活動中。WOWOWアナウンサー時代、2014年には錦織圭選手全米オープン準優勝を現地から生中継。他NBA、リーガエスパニョーラ、EURO2012、全英オープンテニス、全米オープンテニスなどを担当。