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【ダンス】2024年パリオリンピックまで約500日……確かな盛り上がりを見せた『全日本ブレイキン選手権』 前編

 

【ダンス】2024年パリオリンピックまで約500日……確かな盛り上がりを見せた『全日本ブレイキン選手権』 前編
(C) 公益社団法⼈⽇本ダンススポーツ連盟

2月の街を覆っていた寒波が少し緩んだと思わせる19日、国立代々木競技場 第二体育館で第4回全日本ブレイキン選手権の決勝戦が開催され、前日18日の予選から勝ち進んだ計16名のB-Boy、B-Girlによるトップをかけた戦いに、約4000席という体育館のキャパいっぱいのダンスファンが詰めかけた。

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■パリ五輪へと繋がる全日本ブレイキン選手権

ブレイキンは、2024年のパリ五輪で新競技として採用されるため、この全日本ブレイキン選手権はパリへ向けての大切なステップのひとつでもある。

この大会での上位入賞者が、翌年度日本の強化選手として国際大会に出場することとなり、2023年度にベルギーで開催される世界選手権で優勝することで、パリ五輪への出場が決定する。

この19日DAY-2の決勝トーナメントに進んだのは前日18日に行われたDAY-1で勝ち残ったトップ8人のB-Boy、HIRO10、Shigekix、RYOGA、NORI、Steezyskee、ISSIN、YU-KI、SHADE そして、同じくトップ8人のB-Girl、 Riko,AYUMI、Chura、AYU、HONOKAA、AMI、YUINA、AYANEの全16名。

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このDAY-2も、1対1での闘いのため、それぞれの選手が各ラウンドをトーナメントで勝ち上っていく様は、ひとりひとりの踊りはもちろん、戦い方の違いまで、それぞれのダンスとパフォーマーとしての個性が良く見て取れ、そういった意味でも見ごたえのある大会となった。NHKでも放映されたので、テレビを通して楽しんだダンスファンも多かったことだろう。

■神がかった即興に大盛り上がり

また感心したのは、大会のルール上、DJが回す楽曲に沿って即興でムーブを繰り出してゆくのだが、当然どんなタイミングでどんな曲となるか判らないなかで踊るため、各選手が見事に音楽にムーブをはめて動いたり、ぴたり音ハメしながらフリーズする様は、決められた振付を踊る通常のダンスの域を超えて神がかっているとしか言いようがなく、観客もその技の決まり具合に応じて大いに盛り上がりを見せていた。

(C) 公益社団法⼈⽇本ダンススポーツ連盟

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某ブレイカー曰く、音楽に沿って即興で踊るためには音を聞いてしまってはダメで、音を感じて感覚で踊るということが大事なのだという。耳から聞こえる音ではなく湧き上がる“感覚”を頼りに踊り、それがぴったりと音に嵌った時はさぞかし気持ちがいいだろうということは、一応ダンサーの端くれである筆者にもなんとなく想像はできるが、それがパワームーブやフリーズなどの大技で決まった時の爽快感や達成感は、技をきめた本人にしか感じることの出来ない素晴らしいものであるに違いない。

このトーナメントで、男女それぞれ8人の選手のバトル中のやり取りを見ることはとても楽しく、また繰り出される技からは、すべてのダンサーの日ごろの鍛錬を強く感じさせる得難いひと時となった。

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著者プロフィール

Naomi Ogawa Ross●クリエイティブ・ディレクター、ライター

『CREA Traveller』『週刊文春』のファッション&ライフスタイル・ディレクター、『文學界』の文藝編集者など、長年多岐に亘る雑誌メディア業に従事。宮古島ハイビスカス産業や再生可能エネルギー業界のクリエイティブ・ディレクターとしても活躍中。齢3歳で、松竹で歌舞伎プロデューサーをしていた亡父の導きのもと尾上流家元に日舞を習い始めた時からサルサに嵌る現在まで、心の本業はダンサー

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