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【WRC】ラリー・メキシコ3日目 ラッピが電柱に激突でリタイア、トヨタのオジエとエバンスが1-2体制を築く

 

【WRC】ラリー・メキシコ3日目 ラッピが電柱に激突でリタイア、トヨタのオジエとエバンスが1-2体制を築く
電柱に激突しコースを塞いだマシンを前に呆然とするラッピ (C) Red Bull Content Pool

2023年FIA世界ラリー選手権WRC)第3戦ラリー・メキシコは18日(日本時間19日)の競技3日目デイ3がメキシコ中央高原のレオンを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR)のセバスチャン・オジエが総合1位に、エルフィン・エバンスが総合2位に浮上、トヨタが1-2体制を築き上げた。

◆【実際の映像】第3戦ラリー・メキシコ 首位に立っていたヒョンデのラッピ、クラッシュシーン

■ラッピはクラッシュで首位陥落

3位はヒョンデのティエリー・ヌービル。ディフェンディング・チャンピオンのカッレ・ロバンペラも総合4位に。前日デイリタイアを喫した勝田貴元は、再出走を果たし、総合25位とした。

競技3日目となるデイ3は、レオン近郊に広がるシエラ・デ・ロボス山脈を中心に9本、合計126.86kmのステージを走行する予定だったが、そのうちSS11の再走ステージであるSS15はキャンセルとなった。前日に続き路面はドライコンディション、標高の高いエリアでのステージが続いた。

前日、首位となったヒョンデのエサペッカ・ラッピに5.3秒差をつけられ、2位スタートだったオジエは、オープニングのSS11でベストタイムを記録。その最初のステージでラッピがクラッシュ、電柱に激突しリタイヤに見舞われた。

文字通りマシンを飛ばし首位に立ったオジエ (C) Toyota Gazoo Racing WRT

オジエはそのまま首位に立ち、その後も速いペースを維持。午後のSS16では2番手に8.1秒差をつけるベストタイムを記録。首位の座を一日の最後まで守り抜いた。デイ2で総合3位につけたエバンスは、SS11で総合2位にポジションアップ。2番手タイムを3回記録するなど速さを示し、オジエと35.8秒差の総合2位でデイ3を終えた。

デイ2では不利な早い出走順だったため総合5位につけていたロバンペラは、トップ3争いをするドライバーたちよりは出走順が早く、滑りやすい路面コンディションでの走行に。首位オジエとは1分34.0秒差となったが、選手権争いを見据え、できるだけ多くのポイントを獲得すべく明日の最終日に臨む。

■「とても満足できる一日」とオジエ

オジエは「とても満足できる一日でした。少し差をつけて首位に立てたのは、もちろん素晴らしいことです。朝、エサペッカとのバトルが終わってしまってからは、少し違ったアプローチで走りましたが、今日もいい一日になりました。エサペッカはとてもいい戦いをしていたので残念ですし、気の毒に思います。しかし、これはラリーという勝負であり、勝つためには3日間をまとめなければなりません。最初のステージの後は、より安全に走ることを心がけましたが、それでもいくつかのステージでいいタイムを記録しリードを広げることができました。ただクリーンに走っただけだったので、SS16のタイムには自分でも驚きました。もしかしたら、タイヤマネージメントが功を奏したのかもしれません。明日はラリー最長のステージもあり依然難しい一日なので、最後まで気を緩めることはできません」と兜の緒を締めた。

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エバンスは「今日はいい走りができましたし、接戦状態が続きました。もちろんタイム差を縮められるよりも、広げられた方が良かったでしょうが、ティエリーは私より僅かに速く、ほとんどのステージでコンマ数秒差でした。クルマのフィーリングはとても良く、自信を持って走ることができていますが、接戦は明日も続きます。既に走っている区間とそうでない区間が混在しているので、タイヤ選択とクルマのセットアップが難しいですが、今夜はしっかり準備をして、順位を守りきれるようにベストを尽くします」と2位死守の意思を示した。

勝ち星がなく浮かない表情のロバンペラ (C) TOYOTA GAZOO Racing WRT

今シーズンいまだ勝ち星のないロバンペラは「タフな一日でしたが、全体的には悪くありませんでした。いいペースで走ろうと試み、ドライビングも良かったのですが、1台走るごとに路面のコンディションが良くなっていったので、簡単ではありませんでした。また、昨日は路面のルースグラベルを掃き飛ばして走る際、グリップを高めるためにソフトタイヤを多く使ったので、今朝はハードタイヤを使わなければならず、理想的ではありませんでした。前後のライバルとのタイム差が大きくなると、高いスピードを維持し、集中力を保つことが難しくなりますが、午後の何本かのステージではいいペースで走ることができました。明日は午前中をクリーンに走り、パワーステージに集中したいと思います」と、それでもポイント獲得への意欲を見せた。

TGRチーム代表のヤリ-マティ・ラトバラは、「我々にとって本当にいい一日でした。ドライバーたちは素晴らしい仕事をしてくれていますし、クルマも好調です。今朝、エサペッカに起きてしまったことについては、非常に残念に思います。昨日、彼はとてもいい走りをしていて、セブとエキサイティングなバトルを繰り広げていました。セブはこのラリーが大好きで、このイベントの主であることを示し、ミスのないクリーンなドライビングで戦い続ける必要があることを理解しています。なぜなら、このラリーでアグレッシブなアプローチは、必ずしも得策ではないからです。SS16でのライバルとのタイム差は、最近のWRCではあまり見られないような凄いものでした。それでも、戦いはまだ終わっていません。明日は非常に長く、難しいオタテスのステージが待ちかまえており、(ティエリー)ヌービルはエルフィンの後ろで激しくプッシュしています。この1-2体制を最後まで守りきり、カッレも多くのポイントを獲得することを願っています」とチームを評価した。

ラリー・メキシコ・コース図 提供:WRC・TGR

最終日となる19日(同20日)のデイ4は、4本の異なるステージを走行する。朝、最初のSS20「ラス・デュナス」は今大会4回目の走行となり、続くSS21「オタテス」は、全長35.63kmの今大会最長となるステージ。残る2本のSS22「サン・ディエゴ」とSS23「エル・ブリンコ」の大部分は、いずれも18日(同19日)のSS13/17「デッラマデロ」の一部として既に各2回走行している。なお、最終のSS23に関しては、トップ5タイムを記録したドライバーとマニュファクチャラーにボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」。4本のステージの合計距離は61.53km、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は154.01kmとなる。

■ラリー・メキシコ デイ3の結果

1 セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) 2h35m37.6s
2 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +35.8s
3 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +40.1s
4 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +1m34.0s
5 ダニ・ソルド/カンディド・カレーラ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +2m21.2s
6 ガス・グリーンスミス/ヨナス・アンダーソン (シュコダ Fabia RS Rally2) +10m33.4s
7 アドリアン・フォルモー/アレクサンドレ・コリア (フォード フィエスタ Rally2) +11m05.0s
8 エミル・リンドホルム/レータ・ハマライネン (シュコダ Fabia Rally2 evo) +11m11.0s
9 オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン (シュコダ Fabia RS Rally2) +11m52.2s
10 カイエタン・カイエタノビッチ/マチェイ・シュチェパニャク (シュコダ Fabia Rally2 evo) +12m54.3s

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文●SPREAD編集部