今週は阪神競馬場でGI・桜花賞(芝1600m)が行われる。例年であればチューリップ賞組が主軸を担うレースだが、今年は阪神ジュベナイルF勝ち馬リバティアイランドが前哨戦を使われることなく参戦。前哨戦のレースレベルやポテンシャルの比較も重要なファクターとなりそうだ。
過去10年のデータ分析から浮かび上がったキーワードをもとに出走馬を分析していく。ここでは「穴馬データ」としてラヴェルを取り上げる。
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■アルテミスSの強さは本物
阪神ジュベナイルFはまさかの惨敗。スローの経験しかなかった同馬にとって、600m通過33秒7の激流は想像以上に厳しかったようだ。前走の敗戦で評価ガタ落ちの可能性もある馬だが、今回は別の角度からデータをご紹介したい。
【東京マイルを1分33秒台かつ上がり33秒5以内の2歳馬】
・アユサン
・ステルヴィオ
・グランアレグリア
・サリオス
・クラヴァシュドール
・ナミュール
・ドルチェモア
・ラヴェル
・リバティアイランド
なんとラヴェルを除くすべての馬が以外すべてGI馬券内馬。出世ラップをクリアした事実を見逃すわけにはいかない。
加速ラップの新馬戦に加えて、上がり3F33秒0でリバティアイランドを下したアルテミスSの強さは本物。前走ほどのハイペースが見込まれない想定なら当時とは違う姿を見せてくれるだろう。この馬をあきらめるにはまだ早い。
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著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。