■シングザットソング
トライアルのフィリーズレビューを勝利して、牝馬クラシック第一戦目に駒を進めてきたシングザットソング。その前走では、それまでスタートが安定しなかったためハミを替えて臨んだが、すんなりゲートを決めて好位に取りつくと、ハイペースの厳しい流れの中、直線で先に抜け出してそのまま押し切っている。結果的に勝つには勝ったが、終始外に張り、4角は逆手前など、決してスマートな競馬とは言えなかった。その中で結果を残したあたり、性能の高さを再確認できた。
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5着に敗れた3走前の白菊賞は、発馬でヨレて後手を踏むと、直線でも内に刺さり、さらにゴール前で前が壁になるなど、最後まで流れに乗れずじまい。2走前のエルフィンSも出負けしてポツリ最後方からの競馬を強いられるなど、敗れた2戦の敗因はスタートと明確。課題の改善が前走で見られただけに、この馬のポテンシャルを考えれば一気の戴冠まであっていい。
終いの脚が確実で、どんな展開でも必ず追い込んでこれるのは大きな強み。今回初コンビを組む岩田望来騎手が最終追い切りで背中の感触を確かめるなど、準備に余念がない。実績馬の割にまったく注目されていない盲点で、大波乱を巻き起こす可能性を秘めた一頭だ。
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著者プロフィール
山田剛(やまだつよし)●『SPREAD』編集長
元・競馬月刊誌の編集長で、現在はスポーツの未来を読みとくメディア『SPREAD』の編集長。1995年マイルCSの16番人気2着メイショウテゾロの激走に衝撃を受けて以来、穴馬予想を追求し続けている。「ウマ娘」はゴールドシップ推し。