■ホウオウビスケッツ
【中間調整】デビューから逃げ切って2連勝。しかし前走のスプリングSでは徹底先行型グラニットの逃げを3番手で追走とそれまでとは違う形となったが、渋太く踏ん張って2着を確保した。勝ち馬ベラジオオペラの決め手には完全に屈した形だが、中間にテンションの問題で満足に攻められなかったことを考えれば能力の高さは示せた一戦だったと言っていい。
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その後は権利を得た皐月賞に向け在厩で調整。スプリングSでタフな競馬を強いられた反動が心配されるところだったが、成長度合いが上回っているようで4月2日にさっそくウッド14-14を消化できている。4月5日の1週前追いには横山和生騎手が騎乗しウッド単走。前向きさと落ち着きを同居させ、ラストでは圧巻の1F10秒9(強め)をマーク。この日装着したメンコの効果もかなりあったようだ。
【最終追い切り】テンションが上がり過ぎないよう、レース当週は騎手ではなく助手が騎乗。ウッド単走で脚捌きを確認する程度の内容を消化した。終始楽な手応えだったが、序盤から走ることへの高いモチベーションを感じさせるように集中して走り、直線では手前を機敏に換えて鋭伸。単走とは思えない気迫があり、素軽さも満点だった。
【見解】中3週からの中3週とちょっとキツめのローテ。しかも前走は重馬場のなか速いペースを追走する競馬で疲れが心配になるところだが、この中間の動きからすると懸念視する必要はなさそう。同じ間隔でも前走時はウッド2本での仕上げ、今回は4本と倍の本数で疲れどころか心身ともに前走時の状態を大きく上回っていそうだ。相手は強くなるが、ここも前向きさと渋太さを活かし上位に食い込む可能性は十分だろう。
総合評価「A」
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著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。