【MLB】12K好投ダルビッシュ有に落とし穴 ピッチコム“誤操作”ボークから決勝点献上「ベンチも分かっていない」

 

【MLB】12K好投ダルビッシュ有に落とし穴 ピッチコム“誤操作”ボークから決勝点献上「ベンチも分かっていない」
12奪三振の力投も今季2敗目を喫したダルビッシュ(C)ロイター/USA TODAY Sports

サンディエゴ・パドレスダルビッシュ有が16日(日本時間17日)、本拠地のミルウォーキー・ブルワーズ戦で今季3度目の先発登板。7回4安打1失点でまとめたものの、打線の援護に恵まれず0-1で敗れ、負け投手となった。

今季2敗目を喫したダルビッシュだが、12個の三振を奪うなど投球内容は申し分なかった。地元メディアなどが試合の様子を報じている。

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■新ルール「けん制回数」をオーバー

ダルビッシュは初回からエンジン全開。3者連続空振り三振でねじ伏せ、最高の滑り出しを見せた。しかし、2回に思わぬ落とし穴が待っていた。1死から5番ギャレット・ミッチェルにバント安打を決められ、走者一塁。続く6番ブライアン・アンダーソンを迎えたダルビッシュは、投球する前に一度プレートを外した。これが審判団により「けん制1回」とカウントされ、その後カウント1-0から一塁へけん制、さらに1-1からも再びけん制。つまり計3度目のけん制となり、「ボーク」が宣告された。

けん制の回数について、3度目でアウトにできなかった場合はボークとなるという新ルールが今季から導入されており、これに抵触した形だった。

二塁へ進んだミッチェルに三盗を決められると、アンダーソンに犠飛を許した。結果的に、ボークからのこの1点が決勝点となった。

「ベンチも分かっていなかったし、僕らもよく分かっていなかった」とボークシーンを振り返ったダルビッシュ。一方、ボブ・メルビン監督は「打者に投げるよう指示していたが、『PitchCom(投手と捕手間のサイン伝達用電子システム)』では、けん制するよう指示が出てしまった」と明かした。

■「ボタンを押す時間が十分でなかった」

サインを送っていた捕手オースティン・ノラによると、PitchComはボタンを長押しすることでモードを切り替えるが、「ピッチクロック(投球間の制限時間)が切れそうだったので、ボタンを押すのが十分に長くなかったのでしょう。それでけん制の指示が出てしまった」と話し、慌ててボタンを押す時間が短くなった結果、意図したサインが伝わらなかったと明かした。

今回のボークはまず、「プレートを外す=けん制1回」ということをダルビッシュが認識していなかったことが原因の一つ。そして、投手はボールを受け取ってから20秒以内(走者がいる場合)に投球動作を開始しなければいけないという、こちらも今季からの新ルール「ピッチクロック」を気にするあまり、ボタン操作に時間をかけなかった捕手のミスが重なったことにより生じたようだ。

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不運な形で1点を失い、負け投手となったダルビッシュだったが、投球内容は抜群。7回を4安打1失点に抑え、12個の三振を奪った。ブリュワーズのクレイグ・カウンセル監督も試合後、「確かにダルビッシュから得点するのは難しいように感じた」と称賛した。

打線も沈黙したため今季2敗目を喫したが、エースにふさわしい投球は披露し続けている。次回登板に期待がかかる。

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文●SPREAD編集部