女子ゴルフの国内第8戦・フジサンケイレディスクラシック(静岡県・川奈ホテルゴルフコース 富士コース / 6457ヤード、パー71)が21日、開幕する。ツアー最多16人の初優勝選手を輩出している同大会。昨季、黄金世代の高橋彩華が涙の初Vを勝ち取ったように、今年も新たなヒロインが誕生するか、注目される。
◆距離が伸び続けるフジサンケイレディスクラシック、優勝は今年もショットメーカーか…
■川奈と相性がいい安田、菅沼はパットがカギ
期待を込めて、初優勝にもっとも近づいている2人の選手を挙げたい。
1人目は、プラチナ世代の安田祐香だ。16歳で日本女子アマを制し、オーガスタ女子アマ3位タイなど、鳴り物入りでプロデビューしてから4年目のシーズン。体力面の強化に加え、今季ここまでパーオン率、フェアウェーキープ率の向上が顕著だ。昨季、ドローがかかりすぎてティーショットを左に外す場面によく遭遇したが、その点が改善されたと見ていい。
安田は昨季3位タイ、一昨季8位タイと、この大会(川奈)と相性がいい。さらに、前週のバンテリンレディスで今季初のトップ5入りを果たすなど調子も上向き。初優勝に向けて、好材料が出そろったといえそうだ。岸部桃子、脇元華との組み合わせで、8時41分に1番からスタートする。
2人目は、いまや“女子ゴルフ界のアイドル”として定着した菅沼菜々だ。菅沼は昨季、トップ10入り15回、2位2回、3位3回、メルセデス・ランキング8位とキャリアハイの成績を残したが、初優勝には手が届かなかった。
今季ここまで予選落ちは初戦のみ、最高位はヤマハレディース10位タイ。トッププロとして着実に決勝ラウンドへ進む安定感は増したが、まだ爆発的なスコアが出せずにいる。その要因は、1ラウンド当たり平均パット数(今季29.82、昨季28.73)に表れている。逆にいえば、パットの調子さえ戻れば、菅沼が初優勝する確率は高い。前週初優勝を飾った岩井明愛、岩井千怜とのペアリングで、1番から10時53分にティーオフする。
■有力選手のペアリング
なお、有力選手の主なペアリングは以下の通り。
1番スタート / 8:41 / 岸部桃子、脇元華、安田祐香
1番スタート / 9:58 / 鈴木愛、上田桃子、野澤真央
1番スタート / 10:20 / 渡邉彩香、金田久美子、藤田さいき
1番スタート / 10:31 / 三ヶ島かな、川﨑春花、申ジエ(韓国)
1番スタート / 10:42 / 原英莉花、穴井詩、尾関彩美悠
1番スタート / 10:53 / 菅沼菜々、岩井明愛、岩井千怜
1番スタート / 11:04 / 山内日菜子、高橋彩華、青木瀬令奈
1番スタート / 11:15 / 小祝さくら、山下美夢有、吉田優利
◆岩井明愛が逆転で初優勝、双子Vはツアー史上初 KKT杯バンテリンレディス最終日
◆山下美夢有が今季初V、岩井千怜との激戦制す 富士フイルム・スタジオアリス女子オープン最終日
◆穴井詩がプレーオフを制し4年振りの4勝目 2位にささきしょうこ ヤマハレディース最終日
文●河野道久