【女子ゴルフ】岩井千怜、双子姉妹と昨季女王の巴戦制す RKB×三井松島レディス最終日

女子ゴルフの国内第11戦・RKB×三井松島レディス（福岡県・福岡カンツリー倶楽部和白コース / 6299ヤード、パー72）は14日、最終ラウンドを行い、岩井千怜、山下美夢有、岩井明愛が通算11アンダーで並んでホールアウト｡プレーオフの末、岩井千怜が今季1勝目、昨季CAT Ladies以来の通算3勝目を飾った。

◆【実際の映像】岩井千怜が今季初優勝を決めたプレーオフのバーディパット

■千怜と山下、バーディ量産で首位に追いつく

前日とは打って変わって気温も上がり、明るい日差しの下、絶好のコンディションとなった最終日。大きくスコアを伸ばす選手が首位戦線に食らいつく白熱の展開となった。

首位タイで出た岩井ツインズの姉、明愛は、3番、5番とベタピンにつけ、ショットでバーディを奪っていく。この時点で後続に2打差の単独首位。9番で2打目をピンハイ約1メートルに寄せ、独走態勢に入るかと思われたが、まさかの3パットでボギーとしてしまう。

この間、スコアを伸ばしてきたのが、妹、千怜と、昨季女王の山下。

千怜は前日バーディが取れず悔しい一日となったが、1番でバンカーからナイスアプローチでいきなりのおはようバーディ。2番、3番も決めて3連続バーディでスタートした。

山下は3番、4番、5番とワンピンほどのパットをしっかり打って3連続バーディ。9番はショットでピンの根元を刺すバーディ。

千怜、山下とも前半4つ伸ばし、千怜は10番もバーディとし、この時点で岩井姉妹と山下の3人が9アンダーの首位に並び、決着はサンデー・バックナインに持ち越された。

山下は11番、千怜は12番バーディとする一方、明愛は10番ボギーで一歩後退。しかし、11番、12番連続バーディで盛り返し、3人が再び首位（10アンダー）に並んだ。

ここからまず抜け出したのが妹の千怜だ。13番からパーセーブを続け、迎えた17番。2打目をピンハイに運び、約6メートルのロングパットをねじ込み、単独首位に立つと、最終18番をパーでまとめ、通算11アンダーのクラブハウスリーダーとして後続を待つ。

山下は12番以降、粘り強くパーを拾って耐えていく。そして18番ピン奥約6メートルの難しいライン、決めるしかないという状況でこれを見事に沈め、土壇場で首位を捕らえた。

姉の明愛は、14番ボギーとするも、16番パー3で取り返し、最終18番。なんと2打目で直ドラを選択し、グリーン手前ラフへ。アプローチをピンハイ1.5メートルにつけ、これを決め切ってこちらも土壇場で首位に追いついた。

史上初となる双子姉妹と昨季女王のプレーオフ。1ホール目は3選手パー。2ホール目の2打目、岩井姉妹はともにドライバーを握り、グリーン手前まで運んでくる。山下はピンハイ約4メートルにつけ、難しいフックラインを読み切ったかに見えたが、カップをくるっと回って入らない。明愛のバーディパットも左を抜ける。決めれば優勝という場面、千怜は約1メートルをど真ん中から決め、大きく一度息を吐き、山下、明愛と健闘をたたえ合った。

千怜は優勝スピーチで、「プレーオフで明愛と美夢有さんと回れて本当に幸せな時間でしたし、姉妹でプレーオフができて一つ夢がかないました。母の日なのでこのような優勝をプレゼントできてうれしく思います」と、史上初の快挙を振り返った。