■ハーパー
【中間調整】未勝利勝ち直後に挑んだクイーンCではゴール手前で狭くなる不利がありながら、3頭横並びの追い比べを制して勝利をモノにした。そこから中7週で臨んだ前走・桜花賞では勝負どころでスッと反応できなかったものの、ジワッと盛り返し0秒5差4着とした。反応面はともかく、脚力は世代上位クラスと考えていいだろう。
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その後はノーザンファームしがらきでケアに努め、4月25日に栗東へ戻っている。5月3日の坂路15-15を皮切りに坂路とCWを併用し、じっくりと時計を詰めていく。1週前となる10日の調教ではCWで3歳未勝利を追走。ここでも反応に鈍さを見せ、手応えこそ最劣勢だったが、力強く脚を伸ばして結局先頭で入線を果たしている。その後、14日の日曜もCWで併せ馬。終い重点ながら大先輩ユーキャンスマイルに胸を借り、まずまずの軽快さを保って先行先着とした。
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【最終追い切り】レース当週は輸送を考慮し、坂路単走で息を整える程度の内容となった。これは同様に東京遠征だったクイーンC時と同じパターン。加速するとやや頭が高くなるが、これはいつものこと。ラストは滑らかにギアを上げることができていた。
【見解】桜花賞では反応の遅れたから脚を余した感があるし、そもそも東京の重賞勝ち馬。前走より今回のほうが舞台設定としては向いていることは間違いないだろう。牧場、そしてトレセンでも順調に調整が進んでいるが、肝心の反応面がいまひとつ。最終追いも加速できていたとはいえ、溜めたほどの切れがなかった。前回東京遠征時にはやらなかった日曜追いを今回組み込んでおり、逆転への秘策かもしれないが、中間の物足りなさを補うためとも思いたくなる。人気ほどの信頼は置きづらい。
総合評価「B」
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著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。