■ソダシ
【中間調整】自身最長となる6カ月の休養明けで臨んだ前走・ヴィクトリアマイルでは大外枠から好位に取り付き、直線ではいったん先頭へ。そのまま押し切って連覇なるかと思われたが、内をすくったソングラインの急襲に遭いアタマ差の2着に終わっている。昨年の安田記念はパスしたが、今年は休養中だった年明けの段階でヴィクトリアマイル⇒安田記念と春に2戦使うと明言されており、その想定通り前走後は在厩で安田記念に向けて調整されている。
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5月24日のCW併せ馬が中間の初時計。新コンビを組む川田騎手を背に同じく安田記念へ出走予定のドルチェモアを追走し、外からマクっていく。直線でなかなかギアが入らなかったが、直線半ばで鞍上が気合いを入れるとようやく加速し最後は併入に持ち込んでいる。
【最終追い切り】中2週での再度の東京遠征。かつ1週前にCWで負荷を掛けていることもあり、レース当週は坂路単走で鞍上が脚捌きを確認する程度の内容に留まる。序盤は折り合いよく力まずに緩いペースを刻み、ラストでは溜めた分の伸びはあったか。ブレは少なく、ベテランらしい貫禄を感じさせる走りだった。
【見解】前進気勢が強くやんちゃ。心身ともにタフで須貝尚介厩舎が誇るハードトレを平気な顔でこなす……というイメージが強い同馬だが、この中間は良くも悪くも“大人になった”感がある。1週前で馬なりでなかなか追いつこうとしなかったあたりは年齢なりにズブさが出てきたようだし、最終追いも終い重点とはいえ前向きさが売りのこの馬としては、いかにも序盤に進んでいかなかった。左回りのワンターンマイル戦は庭みたいなもので、大きく崩れるシーンは考えづらいが“ソダシらしさ”という観点からすると、この中間の動きはいささか物足りなさも感じるところだ。
総合評価「B」
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著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。