【MLB】初の「中4日」で炎上した千賀滉大 苦しんだ原因は登板間隔より相手打線による“お化け”対策か

 

【MLB】初の「中4日」で炎上した千賀滉大 苦しんだ原因は登板間隔より相手打線による“お化け”対策か
ニューヨーク・メッツの千賀滉大(C)ロイター/USA TODAY Sports

ニューヨーク・メッツ千賀滉大が4日(日本時間5日)、本拠地でのトロント・ブルージェイズ戦に先発登板し、ブルージェイズ先発の菊池雄星と投げ合った。

渡米後初の中4日で登板した千賀は3回途中4安打4失点(自責点3)、3奪三振5四球で降板。黒星は付かなかった。一方の菊池は5回を投げ4安打2失点(自責点2)。7勝目の権利を持ってマウンドを降りたが、救援陣が同点を許し菊池の勝利は消えた。試合はブルージェイズが6-4で勝利、メッツ相手に3連勝した。

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■自己最短、3回途中でKO

メジャー初の中4日で登板した千賀。初回は無失点で切り抜けたが、2回に崩れた。四球と安打で1死一、三塁のピンチを招くと、7番ウイット・メリーフィールドに直球を打たれ、2点適時二塁打を浴びた。

先取点を許した千賀は3回に入っても立ち直る気配がなく、ブラディミール・ゲレーロ Jr.に9号ソロを許すなど2失点。リードを4点に広げられ、さらに2死一、二塁となったところでマウンドを降りた。2回2/3を4安打4失点5四球という乱調ぶりで、自己最短のKOとなった。

地元紙『ニューズデイ』が「千賀、4日間の休養後に苦戦」という見出しで報道し、『ニューヨーク・ポスト』も「4日あけた投球はメッツや右腕の期待通りにはいかなかった」と記したように、多くの米メディアはメジャー移籍後初となった「中4日」に注目。当然、試合後もその点に質問が集中した。

■変化球見送られ、修正効かず

千賀は「身体の状態は別に悪くなかった。中4日が大きな要因になったかと言われれば、そうじゃないと自分では思う」と話し、短くなった登板間隔の影響を否定。「では、何が問題だったのか」という問いに対しては、「全体的に変化球を見送られる場面がすごく多かったので、対策はされているなという印象はあった。そこで自分のやるべきことが、もっとたくさんあったと思うが、それがうまくマウンドで表現できなかった」と振り返った。

メッツのバック・ショーウォルター監督も「彼の投球はいつもほど切れ味が良くなかったが、それはトロントの打線が大いに関係している」と指摘し、強打のブルージェイズ打線が千賀対策を施してきたことを認めた。

千賀はこの日、3奪三振をマークしたが、決め球はいずれも直球。相手打線は宝刀お化けフォークには手を出さなかった。また、登板間隔に関しては中6日以上(3先発)あけた場合の防御率が2.20で、中5日(7先発)では3.96。初めての中4日となった今回は10点台となっており、短くなるほど悪化している。

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チームは中4日での登板に持っていくため、メジャー流に慣れるまで6月まで待った。しかし、今回の炎上を受けて再考を余儀なくされるかもしれない。登板間隔と相手チームによる対策……千賀が超えるべき壁が明確になってきた。

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文●SPREAD編集部