【エプソムC/危険な人気馬】連勝狙う上がり馬は“消し” 「一抹の不安漂う血統要素」

 

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【エプソムC/危険な人気馬】連勝狙う上がり馬は“消し” 「一抹の不安漂う血統要素」

第40回エプソムC(GIII、芝1800m)は、昨年の当レースで1番人気4着の雪辱を期すジャスティンカフェをはじめ、3勝クラスを制して勢いに乗るレインフロムヘヴンや、マテンロウスカイエアロロノアといった、重賞初制覇を狙う面々が激突。秋の大舞台へ飛躍を遂げたいメンバーによる激しい戦いが見られそうだ。

そんな中、前走のダービー卿CTで重賞初制覇を果たしたインダストリアが、今回の「危険な人気馬」の標的となる。

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■東京は苦手…血統面からも裏付けされる不安要素

インダストリアは、前走のダービー卿CTで、中団から鮮やかな差し切り勝ちを決め、待望の重賞初制覇を飾った。3歳時にはNHKマイルCで2番人気(5着)に支持されるなど、早い時期から期待されていた素質馬が、ここにきて花が開きつつある。しかし、エプソムCでもう一丁、と期待したいところだが、そう簡単には行かないだろう。

過去10年、エプソムCの勝ち馬10頭中8頭が、このレースで重賞初制覇を果たしているように、なかなか重賞を勝ち切れなかった馬が、ここでようやくタイトルを掴む、そんなレースがエプソムCの特徴。事実、オープン特別からの臨戦が【4.4.1.63】、3勝クラスからの臨戦が【1.0.2.8】と、勝ち馬の半数がオープン特別以下からの転戦だった。

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一方、前走がJRA重賞組も【5.5.7.55】で、3着以内の延べ30頭中17頭を占めており、馬券検討には欠かせない要素。しかし、その着順を見てみると、4着以内が【0.1.3.15】であるのに対し、5着以下が【5.4.4.40】と、前走は重賞で5着以下に敗れていた馬の巻き返しが目につき、重賞で好走した勢いを、そのままエプソムCでぶつけることができていないのだ。

また、インダストリアの父リオンディーズは、2020年に産駒がデビューし、これまでに同馬を含めて重賞4勝をマーク。2021、22年と種牡馬リーディングは20位、今年も先週末時点で20位と、コンスタントに活躍馬を輩出しているが、好走するコースにはある傾向が見られる。

リオンディーズ産駒は、2020年の産駒デビュー以来、芝・ダートを問わず、左回りより右回りのほうが、好走する確率が高い。右回りは勝率8.8%、連対率17.8%、複勝率25.6%に対し、左回りは勝率7.2%、連対率15.3%、複勝率23.6%という成績だ。これが、芝コースの牡馬・セン馬に限ると、右回りは勝率10.0%、連対率20.5%、複勝率29.4%に対し、左回りは勝率5.4%、連対率15.3%、複勝率25.6%と勝率は2倍近く分が悪い。

インダストリア自身も、中山では4戦3勝と好成績を残しているが、東京では5戦1勝2着1回と、東京コースへの対応力にやや疑問符がつく。長く良い脚を使うというよりも、一瞬の切れ味を発揮するほうが、好走できるタイプ。今回は58キロを背負い、有力勢は軒並み57キロで、その斤量差も気になるところで、人気ほどの妙味はないと考え、ここは思い切って「消し」でいきたい。

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著者プロフィール

石川豊●いしかわゆたか
20代から競馬メディアに寄稿。「ユタカ人気」と言われた時代、武豊が騎乗する過剰人気馬をバッサリと切り捨てる馬券術を駆使し、年間回収率100%超に成功。以来、「1番人気の勝率は3割」を念頭に、残り7割の可能性を模索し、「危険な人気馬」理論を唱え続ける。

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