ダービーからダービーへ、競馬界のサイクルは新年度に突入した。先週から新馬戦が始まり、2021年に生まれた2歳馬たちによる、来春のクラシックへ向けた新たなる戦いがスタート。この世代からは、ついにディープインパクト産駒も姿を消し、新種牡馬の産駒もデビューするなど、新たなる覇権争いも気になるところだ。
今回は先週の2歳戦(芝)の結果を踏まえ、注目馬をピックアップして分析する。
◆【POG2023-2024】ノーステッキで2着に9馬身差 評判のモーリス産駒が“ド派手”デビュー
■テラメリタ
評価:★★★☆☆
牝 (栗)須貝尚介
父:ブリックスアンドモルタル 母:テラノヴァ
短評:3日阪神2歳新馬(芝1600m)に出走。世代の一番星に輝いた。ゲート入りに時間がかかり、スタートもやや立ち遅れたが、すんなり先手を奪うと、上がり3F34秒3の伸び脚で後続を完封し、2着に3馬身半差の快勝。道中も物見をしたり、頭の高い走りで、まだ幼さの残る現状だが、それでもしっかりを脚を伸ばして勝ち上がるところに、素質の片鱗が見られる。5頭立ての少頭数競馬で、今後、もまれた時にどうなるか微妙だが、距離はもう少し伸びても対応可能だろう。父ブリックスアンドモルタルは、現役時代はBCターフやペガサスワールドCターフなど、米GI5勝をマークした名馬。今回は期待の新種牡馬のお披露目という意味合いもあったと思うが、しっかりと本馬が勝ち上がったことにより、今後も同産駒には期待が高まりそうだ。
◆【POG2023-2024】ノーステッキで2着に9馬身差 評判のモーリス産駒が“ド派手”デビュー
◆【POG2023-2024】藤田晋オーナーの“ウマ娘”に「星4」の高評価 話題の2.1億円ホース
◆【エプソムカップ2023予想/危険な人気馬】連勝狙う上がり馬は“消し” 「一抹の不安漂う血統要素」
▼【新馬戦】6月3日 阪神5R:メイクデビュー阪神
著者プロフィール
石川豊●いしかわゆたか
20代から競馬メディアに寄稿。「ユタカ人気」と言われた時代、武豊が騎乗する過剰人気馬をバッサリと切り捨てる馬券術を駆使し、年間回収率100%超に成功。以来、「1番人気の勝率は3割」を念頭に、残り7割の可能性を模索し、「危険な人気馬」理論を唱え続ける。