ダービーからダービーへ、競馬界のサイクルは新年度に突入した。先週から新馬戦が始まり、2021年に生まれた2歳馬たちによる、来春のクラシックへ向けた新たなる戦いがスタート。この世代からは、ついにディープインパクト産駒も姿を消し、新種牡馬の産駒もデビューするなど、新たなる覇権争いも気になるところだ。
今回は先週の2歳戦(芝)の結果を踏まえ、注目馬をピックアップして分析する。
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■シュトラウス
評価:★★★☆☆
牡 (美)武井亮
父:モーリス 母:ブルーメンブラット
短評:3日東京2歳新馬(芝1600m)に出走。東の一番星はPOGでも注目を集めていた期待の本馬が順当勝ちを決めた。スタート直後はやや折り合いを欠く面も見られたが、向正面で先頭を奪うと、あとは馬なりで楽な競馬。直線ではノーステッキで上がり3F34秒5の伸び脚で、2着に9馬身差の圧勝劇だった。母ブルーメンブラットは2008年のマイルCS覇者で、兄姉はこれまでに9頭がデビューし、5頭が新馬勝ちを決めるなど、コンスタントに勝利を挙げている。しかし、その後に重賞勝ちを果たすような出世する馬は出現しておらず、その点は懸念材料。本馬に期待は高まるが、新馬戦で大差勝ちした馬が、その後も好成績を上げるかと言えばそうでもなく、2戦目以降のレースに真価が問われそうだ。
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著者プロフィール
石川豊●いしかわゆたか
20代から競馬メディアに寄稿。「ユタカ人気」と言われた時代、武豊が騎乗する過剰人気馬をバッサリと切り捨てる馬券術を駆使し、年間回収率100%超に成功。以来、「1番人気の勝率は3割」を念頭に、残り7割の可能性を模索し、「危険な人気馬」理論を唱え続ける。