ダービーからダービーへ、競馬界のサイクルは新年度に突入した。先週から新馬戦が始まり、2021年に生まれた2歳馬たちによる、来春のクラシックへ向けた新たなる戦いがスタート。この世代からは、ついにディープインパクト産駒も姿を消し、新種牡馬の産駒もデビューするなど、新たなる覇権争いも気になるところだ。
今回は先週の2歳戦(芝)の結果を踏まえ、注目馬をピックアップして分析する。
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■ボンドガール
評価:★★★★☆
牝 (美)手塚貴久
父:ダイワメジャー 母:コーステッド
短評:4日東京2歳新馬(芝1600m)に出走。昨年のセレクトセール1歳部門で、ウマ娘で知られるサイバーエージェント社長、藤田晋氏が、2億1000万円(税抜)で落札した注目の1頭が、鮮やかな差し切り勝ちを決めた。好スタートから、道中は内めの3番手を追走。超スローペースでもしっかりと折り合いをつけ、クレバーな走りを披露。直線ではやや前が壁になったが、スペースを見つけて外に持ち出すと、ペース的にも逃げたチェルヴィニアが残る展開の中、上がり3F33秒0の切れ味で差し切って見せた。新馬戦で好位から差し切るレースで結果を残したことも評価は高く、今後に期待の持てる1頭。半兄ダノンベルーガは、ドバイターフ2着など、中距離路線で活躍しているが、本馬は父ダイワメジャーに変わり、マイル路線が主戦場となるだろう。その名の通り、強く賢く美しい女性として、人気も集めそうだ。
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著者プロフィール
石川豊●いしかわゆたか
20代から競馬メディアに寄稿。「ユタカ人気」と言われた時代、武豊が騎乗する過剰人気馬をバッサリと切り捨てる馬券術を駆使し、年間回収率100%超に成功。以来、「1番人気の勝率は3割」を念頭に、残り7割の可能性を模索し、「危険な人気馬」理論を唱え続ける。