米メディア「SNY」は現地17日、ニューヨーク・メッツが今オフに山本由伸(オリックス・バファローズ)獲得に乗り出す可能性を伝えた。
今オフにフリーエージェント(FA)となる大谷翔平(ロサンゼルス・エンゼルス)への関心も捨てておらず、今季から在籍している千賀滉大を含め、来季は日本のエース3人が同じチームで先発ローテーションを組む可能性はあるのだろうか。富裕球団の野望に注目が集まっている。
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■2大エースのトレード話も浮上
今季のメッツはマックス・シャーザー、ジャスティン・バーランダーの2枚看板を軸に、千賀やホセ・キンタナらで構成するメジャー屈指の先発ローテーションを確立。しかし、シャーザーが8勝、千賀が7勝を挙げているものの、キンタナは肋骨骨折で今季まだ1度も登板がなく、バーランダーは3勝5敗(17日現在)と完全に期待を裏切った。
自慢のローテが機能しなかったチームは、前半戦を終えてナ・リーグ東地区4位に低迷。スティーブ・コーエン・オーナーは6月の会見で「状況を見てトレード期限までにいくつかの決断をしなければならないだろう」と話しており、「SNY」もシャーザー、バーランダーを放出する可能性について言及した。
もし2大エースがチームから去った場合、来季ローテは千賀、ホセ・キンタナ、デビッド・ピーターソン、タイラー・メギルらが中心になる予定。しかし、このメンバーだけで回すことは考えにくく、新たにエース格となるビッグネームを加えることは確実視されている。
■「クリス・バシットのよう」
今オフのFA市場で最注目の投手は3人おり、大谷、ブレイク・スネル(サンディエゴ・パドレス)、フリオ・ウリアス(ロサンゼルス・ドジャース)の名前が挙がっている。当然、メッツのアプローチも予想されているが、「SNY」は「メッツにとってもう1人の魅力的なローテーション・オプションは、日本プロ野球界のエース、山本由伸である」と記し、獲得ターゲットになると指摘。
「山本はクリス・バシット(トロント・ブルージェイズ)のような球威のある投手」という識者の評価も掲載し、記事は「つまり、投球術に優れたバシットのように多彩な球種を持ちながら、バシットより強い速球を持っている」と紹介した。獲得した場合、山本を先発2番手か3番手と予想、条件面でも千賀の5年総額7500万ドル(当時のレートで約102億円)を上回ると推測した。
メッツのビリー・エプラーGMは、ニューヨーク・ヤンキース時代に田中将大(楽天)獲得に尽力し、エンゼルス時代には大谷獲得に成功するなど日本人選手を見極める目は確かで、今年すでに山本視察のために来日もしている。
今オフにポスティング制度を利用してメジャー移籍に動くとされる山本。メッツは大谷とともに“両獲り”を狙うのか、日本人ファンもオフの動向に目が離せなくなってきた。
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文●SPREAD編集部