先週は、夏の福島・中京が最終週。セレクトセールで億超えの高額で取引された馬が、順当にデビュー勝ちを決める馬もいれば、道中の大きな不利に泣かされる馬も見受けられた。また、新種牡馬レイデオロ産駒が、待望の初勝利をマーク。期待の大きい種牡馬だけに、今後も注目して見ていきたい。
今回は先週の2歳戦(芝・ダート)の結果を踏まえ、東西の注目すべき4頭をピックアップして分析する。
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■インビジブルセルフ
★★★★☆
牡 (栗)池江泰寿
父:エピファネイア 母:アウェイク
短評:23日福島2歳新馬(芝2000m)に出走。まずまずのスタートから、中団馬群の中から追走。超スローペースで、行きたがる素振りを見せ、馬に逆らわず、早めに先頭集団へ。勝負どころで気合をつけて外めから押し上げると、逃げ粘る2着馬をゴール寸前で捉えて差し切り勝ち。昨年のセレクトセールで、2億5000万円の高額で落札された本馬が無事にデビュー戦を突破した。アタマ差の決着だったが、着差以上に強いレースぶり。まだまだ2歳馬らしい幼さが残り、荒削りな内容だったが、血統背景を見ても、距離が伸びて良さそうな印象で、クラシック路線が楽しみな1頭だ。
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著者プロフィール
石川豊●いしかわゆたか
20代から競馬メディアに寄稿。「ユタカ人気」と言われた時代、武豊が騎乗する過剰人気馬をバッサリと切り捨てる馬券術を駆使し、年間回収率100%超に成功。以来、「1番人気の勝率は3割」を念頭に、残り7割の可能性を模索し、「危険な人気馬」理論を唱え続ける。