ミネソタ・ツインズの前田健太が24日(日本時間25日)、本拠地でのシアトル・マリナーズ戦に先発登板。6回1/3を6安打1失点2四球8奪三振でまとめたものの、勝敗はつかなかった。試合は延長10回、ツインズが4-3でサヨナラ勝ちを収め、4連勝で貯金を「6」とした。
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■チームはサヨナラ勝ちで4連勝
まさに粘りの投球だった。前田は1回、先頭J.P.クロフォードにいきなり左前打を許したものの、後続を抑えて無失点で立ち上がった。続く2、3回も安打を許したが、要所を締めてスコアボードに0を並べた。4回はこの試合はじめて3者凡退で切り抜けたものの、5回に7番トム・マーフィーにソロ本塁打を浴び、1点を先制された。
味方打線は相手左腕ルイス・カスティーヨの前に4回まで無安打。完璧に封じ込まれていたが、1点を追う5回裏に初安打が飛び出すと、そこから打線がつながり2-1と逆転に成功した。
援護を受けた前田は6回を3者凡退で仕留めて、試合の流れを完全に引き寄せた。7回に2四球を与え、1死一、二塁となったところで降板したが、2番手ジョバニ・モランが後続を抑え、前田に3勝目の権利が残った。
しかし、9回2死からリリーフのグリフィン・ジャックスが逆転2ランを被弾。あとアウト1つというところで、前田の白星は消えた。それでも、ア・リーグ中地区で首位に立つ好調ツインズは9回に同点に追いつくと、延長10回にカルロス・コレアのタイムリーでサヨナラ勝ち。4連勝を飾り、貯金を今季最多タイの6とした。
■1点のリードを守り切る覚悟
前田はこの日、6回1/3を投げて6安打1失点2四球8奪三振という内容。自身に勝敗は付かなかったものの、粘り強い投球を披露し、チームの勝利に貢献した。
試合後の取材で「自分の投げた試合でチームが勝てたのはすごくうれしい」と満足感を漂わせた前田。「相手先発のカスティーヨも良い投手なので、そんなに点を取ることはできないと思っていた。先制を許した後、すぐに逆転してもらい、この1点リードを守らないといけないと思い、投げていた」と振り返った。
自身の投球自体については「普通に良かった。2登板連続でマリナーズが相手ということで、向こうも何か対策を立ててきたと思うが、その中で抑えられたのは良かった」と話し、納得した様子だった。
ツインズのロッコ・バルデリ監督も「健太は素晴らしかった。特に最後の2、3イニングは攻撃的な投球で良かった」と称賛した。
この日はトミー・ジョン手術を受けてから復帰後、最多となる98球を投げた前田。2試合連続で好投しながらリリーフ陣が打たれて白星を逃したが、内容は上々。首位チームの先発ローテーションをしっかり守る姿は頼もしかった。
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文●SPREAD編集部