ニューヨーク・メッツの千賀滉大が7日(日本時間8日)、本拠地でのシカゴ・カブス戦に先発登板。
6回を7安打2失点、2四球6奪三振でまとめ、5試合ぶりとなる8勝目(6敗)を挙げた。ベンチスタートとなったカブス鈴木誠也は8回に代打で登場したが、空振り三振。試合はメッツ打線が爆発し、11-2で勝利。連敗を6で止めた。
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■降雨中断を受けてマウンドを譲る
千賀は初回、わずか8球で3者凡退に打ち取り、好スタート。続く2回も無失点で切り抜けたが、3回に3安打を集められ1点を失った。さらに5回にも3連打を浴びて1失点。6回を3者凡退に抑えた千賀は7回のマウンドに向かったものの、雨が強くなり試合は中断。
投球練習中に千賀が足を滑らせたことや、再開まで時間がかかることを考慮し、バック・ショーウォルター監督はここで交代を決断し、2番手ブルックス・レイリーをマウンドに送った。
6回7安打2失点、2四球6奪三振という粘りの投球を披露した千賀。打線の援護にも恵まれ、7月5日のアリゾナ・ダイヤモンドバックス戦以来となる8勝目を挙げた。
チームの連敗を止めた千賀の投球について、ショーウォルター監督は「中4日での登板は今季3度目だが、徐々にその登板間隔に慣れてきたように見える。チーム状況が厳しい中、調子の良い相手にしっかりと投げてくれた」と賛辞を贈った。
■2大エース放出後のチームを救う
また、この日2発6打点をマークした主砲ピート・アロンソも「彼は我々にとって本当に素晴らしい存在。フィールドでのプレーだけでなく、英語の習得や新しい文化への対応など日々努力し、チームに溶け込んでいる」とグラウンド内外での言動を称賛。
さらに「千賀がこの1年間でやってきたことはすべて素晴らしいし、彼がそれを続けることを願っている。そして、今後も努力を続けるなら、サイ・ヤング賞を獲得するチャンスもあると思う」と話し、最高峰のタイトルも狙えると断言した。
ニューヨークに拠点を置く米放送局「SNY」も「千賀はマックス・シャーザーとジャスティン・バーランダーをトレードに出したチームを救った」と称え、2大エース放出後の大黒柱として期待を寄せた。
ただ、本人は至って冷静。「確かに今年は私たちにとって厳しい年となった。しかし、私自身は何も変わることはない。毎日仕事に取り組み、努力をし、そしてプレーするだけ」とコメントし、気負う様子はなかった。
代名詞のゴーストフォークとともに、球団の新しい顔になりつつある千賀。大谷翔平に先んじてサイ・ヤング賞獲得はあるのか。今後の投球から、ますます目が離せなくなってきた。
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文●SPREAD編集部