13日に新潟競馬場で行われる関屋記念(GIII、芝1600m)の「血統傾向」を分析する。
2018年以降の関屋記念で3着内に入った種牡馬データを集計、下記の成績表をもとに推奨馬を紹介する。
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■ロベルト系やストームバード内包馬に注目
過去5回の種牡馬データを見ると、ディープインパクト産駒が3勝を挙げるなど一定の成績を収めている。しかし近2年は好走出来ておらず、さらに過去5年の中で好走した5頭も1桁オッズの人気馬だったことから、このレースで特に適性が高いとは言い難い。したがって、今回はディープインパクト産駒ではなく他の種牡馬から推奨馬を見つけていきたい。
他の種牡馬に目を向けると、スクリーンヒーローなどのロベルト系や、ロードカナロアやキズナといったストームバードを内包している血統の馬が好成績を収めている。
これらの種牡馬が好走できる理由は、コース形態とレースに起因している。新潟芝1600mは、ワンターンコースで、向正面の中央からスタートし、残り1000mから直線まで下り勾配が続くコース形状。
さらに最後に長い直線が待ち構えているため、レース前半はスローで流れることが多く、スピードに優れた馬が好位からそのまま押し切ることが多い。そのためスピードの持続性が高いロベルト系やストームバードの血を引く馬たちがこのコースで輝くのだろう。
このような理由から、今回はロベルト系とストームバードの血を引く馬からそれぞれ1頭ずつ推奨馬をピックアップしたい。
■アヴェラーレ
母父にストームバード系のハーランズホリデーの血を引くアヴェラーレをピックアップする。
前走の京王杯SCでは、2年ぶりの重賞挑戦だったが、0.2秒差の4着と好走。直線で前が壁になるアクシデントもあり、スムーズな競馬が出来ていれば馬券に絡む可能性があったと感じられる走りで、能力は重賞級と言えるだろう。
また、本馬は左回りのマイル戦で6戦2勝、3着3回という好成績を残している。そのうちの2勝は稍重以上の重たい馬場であったように渋った馬場もこなすタフなタイプ。台風の影響で馬場が荒れるような状況なら、さらに好走の確率が高まりそうだ。
さらに、推せる血統データもある。ドゥラメンテ産駒の牝馬は夏場に強く、特筆すべきは8月の成績で【11.7.5.61】。1年を通じて勝利数が最も多い勝利数11と、勝率13.1%という最高勝率をマークしている。
特に、社台・ノーザンファーム系(ノーザンF、社台F、白老F、追分F)の生産馬に限定すると【7.7.2.16】、勝率は21.9%、連対率は43.8%、単勝回収値は「140」と、さらなる期待値の向上が見込めそうだ。
アヴェラーレ自身は8月の出走歴はないが、まだ暑さの残る9月に2戦しており、勝ちこそないものの、それぞれ2着、3着と馬券圏内を外していない。追い切りでも猛暑の中で活発な動きを見せており、暑さには強いタイプと判断したい。
「夏は牝馬」の格言通り、暑さでバテた牡馬らを差し切って勝ち抜くシーンに期待し、アヴェラーレを推奨馬の1頭としたい。
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文●中井達也(SPREAD編集部)